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外伝:神隠し 第五話

神隠し 第五話

著:結城隆臣さん

Семь звездシリーズ 

ゲスト:ジン、カナト、ホライゾン (敬称略

*目次
第一話
第二話
第三話
第四話



 
オルフェは社会科見学と称し、ルギーとともにアップタウンを訪れていた。
ルギーが見慣れぬ街並みに目を輝かせ、駆け回る。
オルフェはいいところの高級な服のままでは誘拐される危険性があると、途中でボロボロの貧民層の服にルギーを着替えさせた。
この服なら、いくら走り回って汚れても怒られる心配もないし、好きなように動き回るといいと、ルギーに伝える。
すると彼は瞳を輝かせてあちらこちらへと向かい始めた。
そして、ルギーがダウンタウンへ駆け込んで行く。
オルフェはその後をお待ちくださいと言いながら追いかけた。
途中、あらかじめ連絡し待機している部下のオルクスにルギーを捕らえるようサインを送る。
やがてルギーは捕まった。


オルフェはルギーを探すふりをしながらダウンタウンを離脱。
ルギーを捕らえたオルクスが騒ぐルギーを押さえ込みながら、本日さらった子供たちのもとへと連れて行く。



攫われたルギーは何が起こったのかよくわからなかった。
オルフェはいない、周りには見知らぬ子供たちが、鳴き声を上げて座り込んでいる。
そして知らない恐い顔の大人たち。
ルギーはこの先自分がどういう事になるのか想像もつかずに、真っ青になっていた。
やがて、聞き覚えのある声に顔を向けると、そこには見たこともない表情をしている父親の姿が。
ルギーは絶句した。
「ユークス、今日の収穫はいかほどか」
「申し訳ありません、警備が厳しく……」
「仕方あるまい、そろそろ潮時ということだろうか……だが、クライアントも待っているからな……」
「分かっております」
自分をここに連れてきたユークスと呼ばれる男が、父親に向かって頭を下げる。
ルギーは立ち上がった。
「父さま!」
声に、こちらを向いた父親がいやしいものでも見るかのように目を細める。
「なんだ、この子供は」
「あまりの恐怖に、パニックになっているのでしょう」
ユークスが自分の口にハンカチを巻きつけてきた。
「うーう! おうああ! おうああ!」
ルギーの叫びは虚しく中に響き渡り、父親はこちらに一切視線を向けなくなった。




その日の晩、主人が自宅に帰ると、身の振りも構わず涙でぐちゃぐちゃになっている婦人が玄関ロビーに座り込んでいた。
主人は急いで婦人に駆け寄り、肩を抱いて起こす。
「あなた、あの子が、あの子が……」
「どうしたのだね、落ち着いて話してご覧なさい」
「今、オルフェ先生が探して……。あの子……ダウンタウンで……」
「……ん?」
「社会科見学で、ダウンタウンに、あの子……。攫われて、しまった……」
主人の脳裏にひとつの場面が蘇る。
あの子供たちはもう、売りに出してしまった!と。
主人は急いで人を呼んだ。
だがそこに現れたのは、治安維持部隊の面々であった。
長身でメガネをかけたアークタイタニアのガーディアンの男がずっと前に踏み出し、一枚の書類を主人につきつける。
「人身売買の疑いで、逮捕させていただきます」
主人はその場で捕縛され、悲しみに明け暮れる婦人を残してギルド元宮の一時的に犯罪者を留置する場所へと連れて行かれた。




残された婦人は、何がなんだか分からず涙をただただ流すばかりだった。
子供は戻らず、ましてその子供を誘拐したのは自分の夫である可能性が高いという事実が、彼女を絶望の淵へと追い込んだ。
召使の手を振り払い、彼女は台所へと駆け込み包丁を握った。
死のう。そう思ったとき、聞き覚えのある声が彼女の耳に届く。
「母さま!」
婦人は包丁をその場に置くと、急いでその声の方へ走った。
そこには見覚えのある確かな笑顔があった。
そして、その声の主を婦人は強く強く抱きしめる。
「ごめんなさい、母さま」
「……無事で、よかった」
「オルフェ先生がね、助けてくれたんだ」
「先生が?」
「うん、でも、ぼくを危ない目にあわせたから、もう先生ではいられないって」
「そう……」
「母さま。父さま悪いことしてたの? ぼく、父さまに売られてしまったの」
「ルギー……」
「母さま、ぼくは、大きくなったら父さまみたいに悪いことする人をつかまえる。母さまをこんなに泣かすなんて、父さまがあんなことをしていたなんて。ぼく、ゆるせないから」
婦人はもう一度ルギーを強く抱きしめた。





オルフェはルギーが無事に屋敷へ戻ったのを確認した後、ユークスいや、オルクスと合流した。
連れ去られた子供たちの行き先の情報は、誰にも気付かれないうちに調査をしているジンとすれ違った際にさりげなく押しつけてある。
やがてそれぞれ見つかり保護されることだろう。
オルクスがオルフェに向かって視線で大丈夫なのかと問いかけてきたが、オルフェは気付かない振りをした。
あとは評議会が何とかしてくれるだろう。
オルフェは屋敷から離れた場所に隠しておいたサイドカーバイクにオルクスと共に乗り込むと一路ホームへと走らせた。
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頂き物 | 【2014-06-12(Thu) 02:32:15】 | Trackback(-) | Comments:(0)
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