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外伝:神隠し 第一話

神隠し 第一話

著:結城隆臣さん

Семь звездシリーズ 

ゲスト:ジン、カナト、ホライゾン (敬称略

*目次
第一話
第二話
第三話
第四話
第五話
最終話


 

「ダウンタウンにこんな場所があるなんて知らなかった……」
そう呟くカナトを尻目にジンは大きくため息をついた。
「そりゃ……危ない場所って言われてるスラム街だし? 誰も彼も好きに来る場所じゃないし……」
言いながら目を細める。
ここはダウンタウンの一角にある、貧困街。
継ぎ接ぎの家、道端に転がるゴミ、徘徊する汚らしい小動物や虫、時折聞こえる怒声に叫び声、物が壊れる音、異臭漂うそんな場所。
その中でも一番奥地にある、陽の光さえ届くかどうかも怪しい所である。
そんな場所にジンはカナトを連れてきたのだ。
連れてきたと言うには語弊があるかもしれない。
正確には、ジンが仕事でスラム街に行くというのを聞いたカナトが、ジンだけでは心配だと勝手についてきたのである。
ジンはスラム街の存在を知っており、以前カロンにこの近くの酒場へ連れてこられたこともあって、どんな場所かは見聞きしたことがあった。
天界の貴族の息子であるカナトを、このような場所に連れてきて大丈夫なんだろうかと、ジンの方が逆に心配になっている。
「早く調査して帰ろう。カナ……お前、目立ちすぎるんだよ」
「何を言っている? 貴様のほうが目立つだろう。その銃が何より物語っている」
「ばかやろ! 何のために見せびらかしてると思ってるんだ! ったく……」
ジンは内心頭を抱えた。
ジンがここへ来た目的は、最近巷で囁かれている神隠しの件である。
主にこのスラム街での頻度が高く、その聞き込みに来たのだ。
被害者の家族の元に訪れ、1軒1軒話を聞いていく。
だがしかし、有力な情報を得ることもできず、更には聞き込みの最中に新たに一人子供が行方不明になったとさえ。
ジンは苦渋を飲んだ表情を浮かべながら、カナトを伴ってギルド元宮へと帰路に着いた。



カナトを元宮のラウンジに残し、ジンはホライゾンの執務室へ向かった。
ノックし、室内に入る。
「失礼します」
「やぁ、ジン君。ご苦労さま。結果を教えて貰えるかな?」
部屋の主は今日も書類の山をデスクの上に並べ、穏やかな表情をジンに投げかけつつも仕事をしていた。
手で座るよう促されたソファーにジンは腰掛けながら苦笑して答える。
「さっぱりっすよ。全くいい情報が得られませんでした。それに……」
「何かあったようだね」
「調査中に一人、消えました」
「そうだったのか……。ごめんね、もう少し調査頼めるかな。手一杯でね……」
ホライゾンが苦笑しながら軽く頭を下げるのを見たジンは慌てて立ち上がると敬礼をして返す。
「だ、大丈夫っすよ! 気にしないでください! どんとお任せを!」
「ありがとう、そう言ってくれると助かるよ。こんなに仕事があると、うちの団員たちも頑張ってくれているけど、カロンがいてくれた頃に戻りたい気持ちになるよ……」
「あの人の仕事処理能力は高かったっすよね」
「助かってたよ。元気にやっているといいんだけれど……」
「そうっすね……。あ、すみません、ラウンジに相棒を待たせてるんで、これで」
「うん、ありがとう。よろしく頼むね」
ホライゾンの微笑みに見送られジンはラウンジへと向かう。
そして、そのラウンジでふといつもの場所を眺めてしまった。
だが、そこには今別な人間が腰掛けている。
未だにカロンさんがそこに座ってる気がしてしまうなぁ……。
ジンはそう思いながらカナトのいるテーブル席へと向かう。

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頂き物 | 【2014-06-12(Thu) 02:26:36】 | Trackback(-) | Comments:(0)
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