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(C) BROCCOLI/ GungHo Online Entertainment,Inc./ HEADLOCK Inc.

バレンタインデーの話

出演:グランジさん、セオさん、ククリールさん

あらすじ
チョコレートの香りが漂うアクロポリス。
ジンが一人自室で音楽を聴いていると、ふんわりと部屋に甘い匂いが漂っていた。
甘いチョコレートケーキの香りに誘われ、ジンが部屋を出るとチョコレートケーキキットを使い料理をするカナトがいた。



 


肌寒い空気に包まれるアクロポリス。
この街の上空には数多の飛空庭が浮かび、様々な冒険者たちが、暮らしていた。
そんな沢山の庭が停泊する空に、他の庭とは低めの位置にある庭がある。
他の庭とは違い、一回りほど大きな敷地があるこの飛空庭には、2人の冒険者が暮らしていた。

その二階の居室にて、ヘッドホンをつけるエミル・ガンナーのジンは、流れてくる音楽へ聞き入り、ゆったりとベットに身体を預ける。

最近購入したそれは、今時珍しい円盤の記憶媒体がついていて、アイドルの写真がプリントされてある限定生産のものだった。
現代のエミル界では、ダウンロードでの販売が一般的で読み出す機器は殆んどないが、形に残したいと言うファンの要望から、初回限定のみで生産されるようになっている。
デビュー当初から興味を持っていたジンは、今の所フルコンプしていて、並べると壮観だ。
冒険者になって、やりたい事も見つけだせずいたが、好きなものも出来て充実してきたと思う。
そう思いながら、カップリングのバラード系の曲へ眠気を誘われてくると、リビングの方から甘い匂いが漂ってきた。

空腹を促す甘い匂い。
甘い物は好きだ。
理由は自分でもわからないが、人間味覚のにがい、すっぱい、からい、あまいで言うとあまいが一番好きだから、
甘さがあれば大体の物は美味しいと感じると思う。

しばらくは匂いを楽しんでいたが、その匂いの元へ興味が湧き、ジンは起き上がった。
ヘッドホンを首にかけたまま自室を出ると、同居するアークタイタニアが、キッチンで何かを作っている。

テーブルの上には今焼きあがったらしい焦げ茶色のスポンジケーキが二つ並べられていた。

「甘い匂いに誘われたか?」

得意げに言い張る相方に、多少のストレスを感じる。
だが、今そんなことよりも並べられているスポンジに目がいった。
同居するアークタイタニア・カナトは、自炊が好きで時々お菓子も作ってくれる。

「チョコレートケーキ?」
「そうだな。バレンタインなので作っていた」
「へー」

すっかり忘れていたイベントだ。
一時期は貰えない事が何より辛かったが、愚痴を零すとと月光花がひどいチョコレートを作って自滅するので、以来騒ぐのを控えていた。
その結果意識する事もなくなり、チョコレートを渡されると嬉しいぐらいにはなっていたが、

「そいやおまえ、リフウちゃんからチョコレート貰ったの?」
「あぁ、今朝新聞と一緒に、チョコレートケーキのキットが届いた。作ることが好きだろうと……」

……?
自分で作るとは、何か違う気がするが、作ることを楽しんでいるなら、確かにそちらの方がいいのだろうか。

リフウはカナトと将来を約束したフィアンセで、しっかりしていると思ってはいたが、意外と天然な所もあるのかもしれない。
カナト自身は貴族で、各々の家庭の事情もあるらしいが、詳しい事はよく分からないので、ジンは彼女ということにしている。

チョコレートケーキをデコレーションしていくカナトを観察し、ジンがふとキッチンの奥を見ると、後ろのオーブンがまだ動いている。
透けて見える中には、手前にあるスポンジと同じサイズのものが2つ入っていた。
カナトがデコレーションしているのは2つ、オープンに入っているのも2つで、

「多くね……?」
「実はキットが業務用で、パッケージには2人分とかかれていたのだが……」
「おい……」
「傍に小さく4ホールとかかれていた」
「馬鹿じゃねぇの!」
「貴様に言われたくない!! 業務用で小分けにされていなかったんだ!!」

何故量で気づかないのか。
動じず作るのも問題だと思う。2人分で大きさは無いが、1ホールを1人で食べるのは辛そうだ。

「どうすんだよ。ホワイトデーまでもたなくね?」
「1日一つならまだ……」
「流石に飽きるっつーの……、リフウちゃんに持っていけよ」
「それは考えていた。だがあと二つはまだ決めていない。貴様は誰かいないか?」

女性から男性に贈る日なのに、なにを考えているのだろう。
しかし、放置してダメにしてしまうのももったい無い。
ジンはしばらく考え、口にした。

「そうたいちょ?」

……。


@


何故彼を出してしまったのだろうと、ジンは心から後悔した。
現在ジンは、治安維持部隊最高管理者。キリヤナギの執務室の前で頭を抱える。
片手にはデコレーションされたチョコレートケーキが2つあり、一つはグランジの分らしい。
本部に来ることへ抵抗はなくなったが、微妙に緊張する癖がまだ抜けない。
ノックをする勇気を絞っていると、突然後ろから「ジンさんですか?」と名を呼ばれた。
振り返ると、ホークアイの職服を着た部隊員で、名も知らない。初対面の男性。

「総隊長は今日休みですよ」
「え、そうなの?」
「毎年、バレンタインは絶対有給とってるんです。理由はわかんないですけど」
「へぇ……」
「セオさん辺りなら、知ってると思いますよ。それじゃ」
「え、ぁ、サンキュ!」

彼は用事を終えたのか直ぐに立ち去ってしまった。
しばらくは呆然としていたが、新鮮な気持ちにすらなる。
この場所に来て、ジンは初めてランカー以外の人間に話しかけられたからだ。

@

「隊長? 休みですよ?」

アストラリスト部隊員のセオに会いに来たジンは、彼の言葉に安心を感じた。
嘘ではなく、本当の事を伝えられていたから、

「プライベートな有給。毎年ね」
「なんで?」
「さぁ、本人に聞いてみたらどうです? 一応近衛騎士でしょう?」

その通りだ。
プライベートな有給ならまだわかるが、毎年同じ日に休むのはきになる。

「僕も隊長に用事があるし一緒にいくかい?」
「忙しくねぇの?」
「僕も毎年、この日は半日なんだよね」

つまり昼過ぎの今は、残業中だったのか。
相変わらず多忙だとも思うが、セオもまた半休と言うのも不思議だ。

「なんかさっきから、落ち着きないけど何かあった?」

荷物を纏めているセオに指摘され我に返った。
確かに、先程の事が気になって仕方ない。

「なんか、知らない奴に話しかけられて……」
「なんだい、そのコミュ障みたいな発言……」
「ち、ちげーよ! なんか、よくわかんねぇけど、ずっと見られてる感じがするし、さっき突然すれ違いざまに背中叩かれたりしたし、何も貼られてなかったけど……」

セオはしばらく、言葉を失っていた。
キリヤナギを筆頭とするこの組織は、何よりもキリヤナギの周りの関係性に敏感だ。
それは、キリヤナギそのものの信頼性もあり、彼の騎士は、キリヤナギが信頼している人間であることを意味する。
つまりそれは、キリヤナギを信頼する人間が、彼の信頼する騎士も信頼することに同義するため、
ジンもまた、信頼に値する仲間として認識されるようになったのだ。
キリヤナギに服従する彼らは、自分達を裏切らないと信じている。
だからこそ、皆ジンに興味を持ち始めたのだ。

セオはそれで安心はしていたのだが、そんな動きを、ジンは知らない。
元々本部に居ないし、知る機会がないのだから、知る事すら出来ない。
なにも知らないのに突然空気が変われば、落ち着かないのも分かる。

セオはその事実を、どうすればジンに伝わるか考えた。
安置に信頼されたと言っても伝わらないだろうし、興味を持たれたと言っても、ジンなら悪い方に取るだろう。

「うーんまぁ、騎士って、部隊だと割とアイドルじみた印象あるから、それなりに株あがったんじゃない?」
「……なんだそれ? 俺なんもしてねーぞ?」

確かに何もしていない。
必要だった事実は、キリヤナギが信頼したと組織に知れたからだ。
それも、フェンサー部隊の訓練中にキリヤナギがそれを申し出たから、
本人の意思に関係なく行われたことで、その事実は強い効力をもつ。

「騎士の人数知ってる?」
「えーと、6人?」
「そそ、大体2通りいてさ。自分からなりたいっていた人と、誘われた人かな」
「6人とも誘ったわけじゃねーの?」
「大体は誘った人だけどね。志願者もいるけど、でも、隊長。あー見えてナイーブだからさ。志願者はめったに受け入れないんだ」
「ナイーブ……?」
「繊細でデリケートって意味だよ」
「それはしってるけど……ナイーブ?」

そういえば、ジンは見たことなかった。
キリヤナギの中身を見ても動じなかったのは聞いているし、そのまま受け入れたならそうだろう。
キリヤナギのポジティブな一面は、その弱すぎる内面を包み隠す仮面に過ぎない。

「とりあえず、一緒にいくかい?」
「いくいく」
「じゃあそっちの袋をお願いしていいかな?」

指差された先には三袋分ぐらいはあるだろう。
リボンや鮮やかな包装紙に包まれた箱。
ジンには分かる。
これは全てチョコレートだ。

「これ全部……? 総隊長の?」
「そうだけど、二割ぐらいは他の騎士組のだね。今時、上司に贈るチョコレートは義務チョコって言うぐらいだし、あんまり気にしても仕方ないよ?」
「べ、別にそんなんじゃねぇよ!」

貰えない訳ではない。
食べられるかは別として……。

「隊長の家に行くなら、カナトさん連れて行かないとさぼってるのバレるよ」

どきっとした。
確かに24時間でキリヤナギに雇われているのだから、さぼっていると言えばそうだろう。
ジンは本部の入り口でカナトと合流し、三人でキリヤナギの自宅へと向かった。
屋敷では、使用人のディセンバルが快く向かえてくれて、セオと共に2人は中へと招かれる事になる。

「カナト様。ようこそ」
「ごきげんよう。ディセンバル殿、ハウススチュアートとしては如何か?」
「はい。現在では5名のメイドと共に業務を全うしております」
「そうか、私も安心できる。……キリヤナギは自室にいるのか?」
「え、えぇ、休まれておりますので。応接室でお待ち頂ければ……」
「休んでいる……? 寝ているのか?」
「……はい」
「体調が?」
「いえ、そのような事は……」

「この日は大体夕方まで寝てますよ。今日だけ限らないけど」
「ほう、だらしない。一応封建騎士だろう?」
「有給だし? フリーの日があんまりないからもあるけど」
「全く、休みだからと言って気が抜けすぎていないか?」

「お前だってよく寝坊してんじゃん?」
「寝坊ならばまだいい。だが、故意に寝ているのだろう?」

「まぁね」

カナトはディセンバルにケーキを渡し、彼の制止を押し切ってキリヤナギの自室へ向かった。
扉の前で軽く呼びかけはしたが、応答がなく。
カナトはためらいなく、私室の扉を開ける。
すると、遮光カーテンにより薄暗い室内は、漏れるわずかな光に照らされていて、ベットにはカーテンが締め切られていた。
ジンはそんな室内をみて、熟睡しているのだと直感する。

耳をすませば、小さな寝息すら聞こえ、カナトはそっとベットに歩み寄り、カーテンを除いた。

すると、柔らかい枕の横へ頭を埋め、布団をいっぱいまで被って眠るキリヤナギがいて、思わず拍子抜けしてしまう。
背中には、抱き枕だろう豚のぬいぐるみが、キリヤナギの横で布団をかぶっていた。
しかし、脇に武器も置かれており、一応騎士だと言う自覚はあるらしい。

後ろの気配を感じて、カナトが振り返ると、眼帯のエミル・ホークアイのグランジが壁に持たれこちらを見ていた。

「カナトさん。ごきげんよう」
「グランジか、突然すまない」
「気になさらず、キリヤナギがこれで申し訳ございません」
「……起きないんだな」

誰1人気を使っていない中、キリヤナギは寝返りすらうたず熟睡している。
カナトやジンなら、部屋に入られた時点で気づくのに、それだけ眠りが深いのだろうか。

「起こして構わないか?」
「構いません。無駄な睡眠です。疲れもない」

それを聞いたカナトは、躊躇いなくキリヤナギの肩を掴み軽く揺らした。
すると、一瞬、虚ろな目をみせたが、再び顔を埋めてしまう。

「キリヤナギ、聞こえるか?」
「……ん」

名を聞いて、再び虚ろな目が開く。
しばらく呆然として、また眠ってしまった。

「キリヤナギはいつもこうなのか……?」
「基本睡眠欲には勝てないみたいだから、起こすなら根気がいるよ?」

誰も起こさない理由が理解できる。
これは確かに、起こすのも一苦労だ。

再び肩を揺らし、呼びかけているとキリヤナギはようやくカナトと目を合わせる。
しばらく見つめ、

「かなと……?」
「あぁ、私だ。起きれるか?」
「……なんでいるの? 夢?」
「もう夕方になるぞ。いい加減起きたらどうだ?」

横になったまま、周りにいる人間を観察している。
グランジがいて、セオもいて、ジンがいてカナトもいる。
グランジとセオはいいが、ジンとカナトが居るなら起きなければいけない。
キリヤナギはそう判断して、ゆっくりと体を起こした。

「……眠い、何しに来たの?」
「夕方まで眠っているだらしない領主がいると聞いて来ただけだ」
「僕だってたまにはだらだらしたいよ……」

起きたばかりで頭が回らない。
セオが来ることは知っていたが、ジンとカナトが来るのは聞いていなかった。

「来る前に、連絡ぐらいよこしてくれてもいいじゃん……」
「私は、お前をそのような関係とは思っていないからな」
「ありがたいけどさぁ……」
「無様な姿を晒したくないのなら、日頃からしゃんとしろ」

余計な眠気が頭痛を呼び、未だ思考回路が働かない。
だがカナトの言葉は正論だと理解はできる。

項垂れ、眠気と戦うキリヤナギを見るジンは、キリヤナギが余りにも冷静である事に少しがっかりした。

「ジンは本当、カナトの味方だよね……」
「へ? なにがっすか……」

「別に弱みを握ろうとは思っていない。今日も大した用事ではないからな」
「その割に僕の私生活にずるずる介入してきてるし……」
「そうだな。誇り高い騎士に見える割、完璧ではない貴様をみて安心もしている。ただ眠りすぎるのは体に差し支えるからな」

面倒見の良いところは、カナトの父ウォーレスハイムに似ていると、キリヤナギは素直に感想した。
関係性で言えば対等だが、キリヤナギにとってそれはあまり望ましくはない。

そんな会話をしている内、ディセンバルがチョコレートケーキとティーセットを持ってきてくれた。
5人はそれを挟み、ソファでゆっくりと寛ぐ。

「へぇ、カナトが作ったんだ?」
「そうだな……。作ったのはいいが、分量を間違えた」
「それで、僕に?」
「余ったからな。貴様とグランジ、セオなら喜ぶと思った」
「みんな甘い物は好きだよ。ありがとう」

1ホールは4人で食べているが、グランジはもう一人で1ホールの半分を食べている。
確かにこの屋敷なら2ホールが丁度いいのかもしれない。

「そういえば、なんで今日やすんでるんすか?」
「え? 普通の有給だよ?」

「バレンタインだからでしょう?」

隣に座るセオに指摘され、キリヤナギが苦い笑みを見せる。
ジンが聞いているのは、何故休みなのか。ではなく、何故休むのかだ。

「バレンタインはほら、僕がいるとみんな気を使うでしょ……?」
「へ?」
「甘いもの好きってみんな知ってるし、気を使ってチョコレート渡してくれるんだけど……」

「義理で渡される事に申し訳なさを感じる……か?」
「それもあるよ。問題は毎年渡される名無しのチョコレートかな……」

「名無し?」
「気持ちだけなのかお返しが入らないのかはわからないけど、この地位になりたての頃、下剤まぜられたチョコレート渡されて……」
「!?」
「それ以来、貰ったチョコレート。怖くて食べれなくて……」
「……いやがらせか?」
「それなら、まだかわいいものだけど、薬物とかまぜられたら流石に僕も人間として生きられなくなりそうだし」

「不死身なのに?」
「僕の身体って、あくまで再生能力がすごいってだけだから、病気とかの内臓疾患には割と弱いんだよね……」

「外傷的なものなら、中身が自分の身体の一部として再生はしますが、感染症や疾患に対しては人並みで、薬物なとによる後遺症は残る可能性はあります」
「初めての時は下剤で良かったけど、今考えると怖くて……」

「……それは、名前があったとしても、安心して食せないのではないか」
「……うん。好意だってわかってるんだけど、変なもの入ってたらどうしようかなって、知り合いなら一人一人お礼の電話して確認もしてたんだけど、知らない人も居るから、連絡先わかんないし、半分ぐらいは食べられないんだ」

しゅんとしたキリヤナギを見ていて、カナトもジンも何も言えなくなってしまった。
カナトのチョコレートケーキを食べるキリヤナギはいつも通りだが、たしかに部隊の食事もファーマー部隊が作っているし、セオがお弁当を用意しているのも見る。
貰ったお菓子も一度広げ、すぐに手をつけた気配もなかった。
その意味では、食周りに不安があるようにも見える。

「苦労しているんだな……」
「チョコレートを貰える事に対して、素直に喜べないのも申し訳ないし、僕、顔に出やすいから、面と向かって渡されてると複雑だろうし、ずっと悩んでたら面倒になって……」

有給という形に落ち着いたのか。
個人的な感情を挟む分、安易に相談できる事ではないのも分かる。

「この流れから心苦しくはありますが、今回も数個、部隊外らしき未登録の名前のチョコレートがいくつか。名無しもそれなりにきていましたよ」
「そっか……、どうしようかなぁ」
「ただ全てが危険という訳では有りませんから、それだけに口をつければいいでしょう」

傍に置かれた大量のチョコレートにキリヤナギは憂鬱な表情をみせる。
ジンならなにも考えず、喜ぶだろう。
嬉しくて大事に食べると思う。

しかし、キリヤナギにとっては危険なものなのかもしれない。

「一度検査はしたのか?」
「できる訳ないでしょ、あげたチョコレートを毒物検査に回されるとか、僕なら凹んで顔みるのも辛くなるよ」

ごもっともだ。
立場を考えても内密するのは無理だろうし、そもそも食べることができなくなる。

「一応は好意で渡されたものですから、目を通すぐらいならいいでしょう。気持ちは伝わってますから問題有りません」
「……うん。普通に嬉しいし、ちゃんとお返ししないとね」

「ホワイトデーならば、毎年この時期になると、洋菓子店が我が家にチョコレートを売り込みにきていた。ブランドものばかりにはなるがカタログぐらいなら用意できるぞ」
「本当に? 毎年すごく悩むんだよね。通販できるならありがたいよ」

「売り込み?」
「貴族向けに、洋菓子店がチョコレートを進めてくる。富裕層向けの高級品ばかりだが、品質がよく渡されてがっかりされる事はまずない」

「お金持ちの所に行けば、いいものなら値段は気にせず買ってくれるからね。お店のお得意様ってことだよ」
「ここにはやはりこないか」
「雇われ封建騎士の所に誰もお金があるなんて思わないよ。家族がいるわけでもなし、昼間は使用人しかいないからね」
「余らせておきながらよく言ったものだな」
「うるさいな。僕の資産をどうしようが僕の勝手だし!」

セオの呆れたため息に、カナトは逆の意味で若干同情した。
普通の人間なら、豪遊しているだろうとも取れるが、キリヤナギの場合、逆だからだ。

「無趣味なのか?」
「…………ペットは好きだよ。ほら、モモンガとか……」
「あまり面倒を見ているようには見えないが?」
「ゲームも最近……」

「先週、ラスト付近で全滅してまた降り出しに戻っていたな」
「あれはもうやりたくないよ……。あそこまで行くのに3カ月かかったのに……」

休日に、やる事が何もなく昼寝をする騎士。
結婚しているとは言え、別居中であり、家族はおらず、居るのは雇った騎士と使用人。
封建騎士として、必要最低限とも言えるだろう。

「総隊長って、欲しいものとかあんまりなかったり?」
「ないわけじゃないよ。沢山あるし、ジンを求めたりしたじゃない?」

ぎくっとした。
確かに欲しいと言われた。

「なるほど、貴様の望むものは金銭では買えないのだな」
「大体はそうだね。ありとあらゆるものはお金を出せば手に入るけど、積み重ねた努力とか信頼とか、そういうのは自分でなんとかするしかない。何もかもを手に入れたいと思って、お金を使っても、国を作るのはあくまで人間だからね。お金に虚ろう人間ほど裏切るのは容易い」
「なるほど、興味深い」
「ジンみたいに素直なら、まだ信頼できるしありがたいんだけどね」

「俺……ほめられてんの?」
「ジンは好きだよ。君が僕の騎士である限り、苦労はさせないから安心してね」

「は……」
「好きに遊んでいいらしいぞ? よかったな」
「遊ばねーよ! どういう流れだ!」

キリヤナギは笑っていた。
ジンはいつも通りだが、キリヤナギはジンがそうであると理解している。
真面目で、仕事はこなし、信頼すれば裏切らない。
それを理解するキリヤナギは、あえて自由にさせている。
最良だと、カナトは思った。

「キリヤナギ」
「ん? なんだい?」
「聞きたいことはある」

カナトの言葉に、フォークを咥えていたジンも顔をあげた。
元宮から出て合流し、カナトからキリヤナギに用事があるとは何一つ聞いて居なかったからだ。

「グランジが所持しているロア。アルカードが使ったスキル、聞いたことがない物だったが、あれはなんだ?」

キリヤナギがグランジを睨みつける。
反応すら見せない彼は、チョコレートケーキを上品に口へ運び聞こえない振りしていた。

「……ロアの持つ固有スキルだよ。彼らは武器だ。スキル使えた所で別に不思議ではないと思うけど……」
「武器と言う道具ではなく。魔法を使う為の媒体なら話は変わる。……兵器か?」
「同じだよ。武器は兵器であり、兵器は武器だ」
「なら何故そんなものをエミル界で運用しようとしている?」
「元々エミル界にあったものをやり直してるだけさ。イリスが普及した所為でいろいろ面倒な相手が増えてきたし、その対策の為にも使わせて貰ってるの」
「イリスか。疑問を持っていたが、評議会は何故普及させたんだ?」
「しらない。騎士団にでも聞いたら? あれの所為で、もう何度尻拭いさせられたかわからないし、僕はきらい」

ストレスのある表情をみせるキリヤナギに、カナトは動じなかった。
ほぼ即答で答えるキリヤナギも珍しく、疑う余地もないからだ。

「ならあれは、全てのロアに搭載されているのか?」
「最新のロアシリーズなら、標準で搭載されていると思うよ。君のワーウルフは知らないけどね」

「ルナも使える?」
「固有スキルは後付けされたものじゃなくて、元からあったものを改良しただけに過ぎない。ただ君達の境遇は特殊だから……」

「聞いてみるか……」
「呼び出してみたら? 多分分かると思うよ」
「呼び出す?」
「心にインストールされてるから呼べばくるよ」

ワーウルフのルナは今、自宅で留守番をしている。
料理の途中であったため、オーブンを見ているようたのんだが、流石にもう焼けている頃だろう。
キリヤナギの言葉は半信半疑だが、試してみる価値はある。
カナトは、深く考える事もなくその名を呼んだ。

「ルナ・ワーウルフ」

途端、青い光が集結し、カナトの前に中腰の大男が現れる。
何もない所から現れたのは、留守番をたのんだワーウルフ。ルナた。

「呼んだか? カナト」
「……」

目の前に起こったそれに、2人は言葉が出なかった。
何もない場所から現れたワーウルフのルナは、ゆっくりと腰をあげる。

「な、なんで?」
「ロアの本来の位置は、宿主の心の位置なのさ。実態はあくまで出力しているだけに過ぎない」

「……恐れ入る」
「自立させる為には魔力が必要だけど、出力だけなら宿主か居るだけでいいからね」

「……もうちょっとわかりやすくならないっすか?」
「極端に例えるなら映写機だな。心に映写機を宿しロアを投影するということだろう?」

「そうだね。でも映写機じゃ触れないから、そこにイリス物質を絡ませて実体化させてるみたい?」
「なるほど、イリスカードのように、心が発するエネルギーへ質量を持たせるか……」
「諸々の難しい理屈はあるけど、そんな感じ」

興味深くはあるが、ロアの構造を聞きに来たわけではない。
カナトは、目を逸らしたキリヤナギを諦め、傍にいるワーウルフのルナへ視線を移した。

「ルナ。ロアに搭載されているとされる。固有スキルについて聞きたい」
「固有スキル……。アナザースキルか。覚えはあるが、ない」
「ない……?」
「前はあったが……今はない」

引っかかる言葉だが、カナトには心あたりがある。
父だ。

「ウォレス様だろうね。必要ないと思って外したんじゃないかな」
「スキルはない。だが、システムが縮小した事で全体が軽くなり、衣服のレンダリングや出力速度が高速化した。判断速度も以前より早くなっている」

記憶を遡れば、確かに父は”武器の機能がジンに宿る事で容量に余裕ができた”と話していた。
本来あったシステムをやり直し、さらに削いだのであれば、”軽くなった”と言う言葉も合点がゆく。

「再び追加する事はできるのか?」
「わからないが……、空き容量に礼服やカナトが想像した狼の姿が記録されている。スキルを使うなら拡張が必要だ」

「使う気なの……?」
「興味が湧いただけた。それに武器を持っているのがジンなら、使うのはジンだろう?」

「俺?」
「アナザースキルは、メインシステムから出力する。カナトの意志がなければ発動しない……」

「そんなに使いたいなら、ワーウルフを一度外してジンにインストールし直した方が早いよ」
「たしかにそうだが、ルナが狼にはれなくなるのは惜しい……」

気に入っているらしい。
スキルか、狼かというなら、やはり狼なのだろうか。

「軽く流したが、外せるのか?」
「外せるよ? 唯ロア側に記録は残らないから、宿主の記憶からの再現になるけどね」

「忘れる……?」
「一度忘れて思い出す? 全部は無理かな」

ジンは今ひとつ理解ができない。
思い出せるならいいのではと思ったが、カナトはかなり躊躇い、何かを考えている。

「今は見送ろう。即決すべきではない」
「懸命だよ。ロアは本来、2つの姿を同時に持つ事はできないし、レアケースだしね。そんなに可愛がってるなら武器にするのはかわいそうだ」

「ロアである俺は、存在価値が見出せないんだが……」
「そういう扱われ方もあるって事さ。ロアシリーズのAiなら、自分がどうあるべきか理解しているだろうし、助言するまでもないよね」

確信めいたキリヤナギの言葉に、ワーウルフのルナを含めた皆も黙った。
書き込まれたプログラム以上の事をシステムが行うことはできない。
ロアシリーズの根本が持つそれは、宿主の武器である事だからだ。

「スキルについては理解したが、私がルナを使役することに、貴様は反発しないんだな」
「一度心にいれると、本人の意思がないと外せないし、大体僕のせいだし? ジンともう1人の護衛がいると思うと心強いからね。ジンがサボっても安心だし」

「サボってな……」
「分かってるよ。カナトは自由人だし、勝手に何処かに行っちゃうし、ケンカもするだろうしね。そう言う意味でも、ワーウルフがいるのはありがたい」

「何故そこまで私にこだわる? 私がルシフェルを継ぐのは50年後だぞ?」
「そうだね。でも君は、僕を生かしてくれる大切な存在だ。僕が生きる為にもカナトには死んでくれたら困るんだよ」
「建前だな。何を考えている?」

「カナト。言いがかりつけんなって……」
「考えが浅はかすぎるぞ! ジン。この平和なアクロポリスで護衛など……」

何を必死になっているのか。
キリヤナギは紅茶をすすり、涼しい顔でこちらを見据えている。
少なくとも、キリヤナギの前でするべき話ではない。
ふと脇を見ると、グランジが1ホール完食している。それなりに長居をしてしまったか。

「もう少し聞きたい事はあるが、やり残してきた事もあるので、そろそろお暇する」
「……そっか、ケーキ美味しかったよ。あと連絡くれればちゃんと起きて迎えるから……」
「いつでも迎えられるようにしておけ、またくる」

連絡はしないらしい。
振り返らず部屋を出て行くカナトを、ジンが駆け足でおった。
またキリヤナギも、エントランスまで見送りに来てくれる。

「君がこう好きに僕の自宅に出入りするなら、僕も君の自宅に行っていいの?」
「構わないぞ。グランジも来ているからな」
「それ、詳しく聞いてないけどどのくらいの頻度?」
「週一回だが……」
「多くない……?迷惑なら__」
「そう思ったことはない。軽く5年近くなるからな、日常だ」

いつの間にそんな信頼関係を築いたのか。
通うように言ったのはキリヤナギだが、現在でも続けているのには驚いた。
ジンが騎士となった時点で、その役目は必要なくなったのだから、

「それでは、失礼する」
「おじゃましました!」

「またね」

笑顔で見送るキリヤナギは、出て行く二人を見えなくなるまで見送った。
付いてきたセオは、一息つくキリヤナギを横目でみる。

「話さないと言っておきながら、えらくわかりやすいヒントを渡されますね」
「カナトは僕のことを誇り高い騎士だと思ってくれてるからね。彼がそう信じてくれる限り、気づく事はないさ」

身を翻すキリヤナギをみて、セオは少し呆れた。
慢心にも思えるが事実だからだ。
我慢していた欠伸を落とし、キリヤナギが自室に戻ると、部屋に残ったグランジが包装紙に包まれた箱を丁寧に開封している。

「何してるの!」

叫ぶように駆け寄り、グランジの手にある物を取り上げようとしたが、足をひっかけられ床へ倒れた。
セオはそんな様子にため息をつき、グランジを睨む。

「無茶しますね」

グランジが開封していたのは、名無しのチョコレートだった。
テーブルの上には開封されたチョコレートの箱が並んでいて、足元には捨てられているものもある。

「やめてよ!君がどうなるかわかんないじゃん!」
「問題ない」
「僕がいやだよ! うれしくないから!」
「ケット・シーの加護がある。毒物では死なん」
「それでも、君が苦しいのはいやだよ……」

泣きそうになっている彼は、本当に無様だと思う。
何故そこまで他人思えるのか理解できない時もあるが、騎士の勤めは雇い主の全てを守ることだ。
それは身体を含めた意思、心すらも含まれる。
守る為に雇われている自身が、キリヤナギを傷つけてはいけない。

「密閉状態にあるチョコレートの箱は、料理されたら部屋の空気も一緒に密閉する」
「……!」
「薬物を使用している場合、他の薬品と保管されている時もあるだろう。空気の匂いから、ある程度判断している」
「チョコレートの匂いは割ときついし無理だよ。グランジは、ハイエミルで強いけどそれは視力だけだし、嗅覚は唯の人間でしょ?」
「あとは明らかに味がおかしいものも除外している」
「話きいてないよね!? 僕の言葉理解してる!?」

セオはもう呆れている。
グランジも大概だが、キリヤナギも大概だ。

「ブランド品もある。捨てるのは惜しい」
「惜しいって……」
「もったいない」

はっきり言い張られ、キリヤナギは拍子抜けした。
確かにもったいない。
グランジはただ、食べ物を無駄にしたくないだけなのか。

「チョコレート食べたかったの?」
「今日はもう充分だ。残りは明日にする」

満腹らしい。
グランジの満腹をキリヤナギは初めて聞いた。
二人分のホールケーキを一人で食べてチョコレートを摘めば、流石にお腹いっぱいになるのも分かる。
しかしそれでも、ゴミ箱には数個のチョコレートが入っていた。

「大丈夫なの?」
「ケット・シーの加護は、生命機能を永久機関とするものらしい」
「永久機関……?」

「成る程。その身体なら食事も必要ないのでは?」
「飢えても死ぬことはない。老衰もしないが、機関を破壊されれば絶命する」

「食事がいらない? ……グランジよく食べてるじゃん」
「永久機関ではあるが、エネルギーは必要で空腹も感じる」

「グランジは、貴方を抹殺する為に生まれたのですから、あながち間違っていないのでは?」
「老衰しないって……君、僕と同い年ぐらいだよね?生まれ直したとか聞いた気がしたけど?」
「人間として最も活力がある年齢で成長は止まり、半永久的に生き続けるらしい」

「ケット・シーが、身体能力の高い人間を選ぶのも納得ができますね。身体が永久機関となっても、外傷的な事故を回避できる人間でなければ意味がない」
「俺は、俺自身を殺せる人間を探していた。飢えで死ねないなら、誰かに殺してもらうしかないと思っていた」

一度自殺したグランジは、キリヤナギとであった時、そのショックから記憶の一部が欠落していた。
この世界で一度死に、再び目を覚ましたグランジは、おそらく本能的に再び自殺する事を拒んでいたのだろう。
自身の生命を誰かに委ね、かろうじて自分を維持していたグランジに、キリヤナギは自分を守る目的を与えた。

「今は……?」
「後悔はしていない」

悪くはないらしい。
キリヤナギが死なないよう、毒味してくれているのだから、今のこの立場を気に入ってくれているのか。
開封されて並べられたチョコレートは、形がいびつなものもあれば、宝石のようなものまである。
キリヤナギはその中から、形が崩れたものを頬張った。

「甘い……」
「食べ過ぎは体に触りますから、一日一箱ですね」

カナトのケーキは、生クリームのみに甘さがあり、控えめでとても美味しかったが、このチョコレートは、加糖チョコレートにさらに砂糖を入れたような甘さが舌に刺さる。
更に中にはドライフルーツも入っていて、更に甘い。
甘すぎて、キリヤナギは手元の無糖の紅茶で濁した。

「グランジ、本当に毒味した……?」
「無害なものだけ残してある」

味はともわれ、気持ちだと思うとありがたく感じる。
気持ちを込められたチョコレートなら、大切に食べたい。
そう思いながら、チョコレートを眺めていると、グランジがふとベランダに視線を寄せた。
月明かりから落ちる影に、大きな尻尾が見えて、キリヤナギが安堵のため息を落とす。
そっと歩み寄ると影は消えて、姿も見えなくなっていた。
あとを追うようにベランダへ出たか、姿が見えない。

「ククリール?」

振り返ると、屋根の上に座る。三角耳の彼女がいた。
不機嫌そうに眉間にしわを寄せる彼女は、キリヤナギを見下ろしている。

「どうしたの? 寝床?」
「べつにちょっと……見に来ただけ」

そっけない態度で切り替えすククリールに、キリヤナギはキョトんとしたが、彼女が尻尾を揺らした時、背中から何かが滑り落ちた。
赤い箱にリボンが結ばれたその箱は、先ほど沢山みた箱で、

上を見るとククリールが真っ赤になって固まっている。

「これ……ククリールの?」
「べ、べつに下心とかそういうのじゃないから! キリヤナギさん友達すくないし、どうせもらえないんだろーって思って……、でも沢山もらったんでしょう! 良かったじゃん! 要らないならかえし……」
「いる! ちょうだい!」
「う……。仕方ないなぁ」
「態々渡しに来てくれたの……?」
「そんなんじゃないし、どうせ一人で寂しくしてるんだろうと思って見に来たけど……、なんか大変そうな話してるし」
「そっか……。ごめんね、でもククリールのなら安心できるよ」

丁寧に開封してゆくキリヤナギを、ククリールは少し驚いてみていた。
開けてみると、表面を赤いシロップでコーティングされたチョコレートが数個収まっている。

「もしかして、手作り?」
「え、そ、そうだけど……」
「チョコレート、自作するの大変だよね。ありがとう」

キリヤナギの嬉しそうなその表情に、ククリールは言葉がでなかった。
本当に素直で疑うことを知らないと思う。
並ぶチョコレートを手に取り、口に含んだ瞬間、キリヤナギの表情が変わった。

「あっ……」
「辛いぃいい」

辛い。痛いとも取れる痛烈な味がする。
紅茶で濁しても意味がなく、舌が焼けそうだ。
セオが水を寄越してくれて落ち着いたが、申し訳なさそうにしているククリールをみて、責める気にもなれない。

「何入れたの?」
「タバスコでコーティングしただけ……、ちょっとイタズラしたいなって思って……ごめん」

ぐぅの音もでない。

「ぼく、辛い物だめなんだよ……。勘弁して……」
「あ、謝ってんじゃん。知らなかったし……」

「九尾を侮るからそうなる」
「まだ辛い……。でも、ありがとう」

ククリールは帰す返事が分からなくなった。
バカだなぁと思う。

「……ホワイトデー期待してるから」
「ぇっ、わ、わかった……」

「そうやって許すからオモチャにされるんですよ?

舌の痛みは当分は引かないだろう。
でも、キリヤナギは何故か清々しかった。







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本編 | 【2016-04-25(Mon) 01:04:45】 | Trackback(-) | Comments:(0)
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