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(C) BROCCOLI/ GungHo Online Entertainment,Inc./ HEADLOCK Inc.

ジンが本気になる話
デオスさんとの交流

出演:デオスさん、スイレンさん、ウタさん

ロケ地;闘技場

あらすじ
壊れたぬいぐるみの討伐に来ていたジンとカナトは、評議会の元ランカー5th、デオスと出会う。
彼はジンに自分の地位が奪われたと言いがかりをつけ襲い掛かってきた。
ジンはそれに対し全力で応戦するが……。


 「おい、ジン。そっちに逃げたぞ!」
「ちょ、と、止めとけよ。カナ!」

氷結の坑道。
アクロニア大陸の最北端にあるこのダンジョンへ、
カナトとジンは、壊れたぬいぐるみの討伐へ来ていた。
このエミル界に存在するボスモンスターの中で、もっとも小さな敵は、
自分が不利だと分かると一目散に逃げ出してしまう。

「仕留めろジン」
「んな、無茶ぶりすんな!!」

スコープで敵を追い、動きを予測しながら狙いを定める。
精密射撃を唱え、ジンは入口付近から、引き金をしぼった。
そして、ぬいぐるみが一瞬動きを止めたところで発砲。
一歩進んだ相手は、弾丸を受け弾き飛ばされた。

「ふぅ……」
「出来るじゃないか」
「あんまりアテにすんな。まぐれだよ」

カナトが武器をなおし、ジンも同じく光砲・エンジェルハイロゥの安全装置を入れる。
カナトが壊れたぬいぐるみの残骸へと近づき、落とされたぬいぐるみの生地を採取していた。

「使うのかそんなゴミ」
「マリオネット・タイニーの材料だ。掃除用のゴーレムが欲しい」
「ふーん……」
「誰かの所為で、家が散らかって仕方がないからな」
「う、うるせぇよ!」

確かに銃の手入れをして散らかしてしまうことはよくあるが……、
そんな彼の言動に背を向け、坑道の出口へ向かおうとした時、
二人が入ってきた入り口の方から、数名のパーティーが同じ部屋へ入って来た。
そして、目が合ったエミルにゾッとした殺気を憶える。

「どうした?」

カナトがそう述べた頃には遅かった。
入口から入ってきたエミルは、巨大な刀身を持つ大剣を構え、此方へと飛び込んで来る。
“神速切り”だ。
回避行動が間に合わないと体が教え、ジンは即座に背中に背負ったハイロゥの筒を掴む、
銃身が一mはあるハイロゥを前に掲げる形で、ジンは相手の大剣を受け止めた。
鉄に金属が食い込む音が響く。
ハイロゥが切り落とされなかったのは奇跡だ。流石、治安維持部隊の武器とも言える。

「早いじゃん……」
「……誰だてめぇ!」

飛び込んできた、エミルの剣士。
構える武器は“煌刃・白虎”。治安維持部隊・ギルドランク5th以上の武器だ。
カナトが即座に、ハイロゥへ食い込んだ大剣をはじき返す。
ジンの前へ立ち、相手を下がらせた。

「会いたかったぜ。エミル・ガンナーのジン!」
「……!?」
「知り合いか?」
「しらねーよ」

手元のハイロゥは、銃身の半分以上へ刃が食いこみ、両断されたも同然だ。
自身を守ってくれたとしても、大事な相棒を消失した気分になる。

「どけよ。タイタニア、俺はそいつに用があるんだ」
「失礼を承知で伺うが、奴は貴様に見覚えはないといっている。何者だ……?」
「俺は、エミル・バウンティハンターのデオス。
元ランカー5thだ。覚えてないか? 一年前、俺はそいつに蹴落とされたんだよ!!」
「……逆恨みか」
「お前さえ居なければ、俺は引き続き5thで居られたんだ。
人が必死で努力して掴み取ったモノを、簡単に奪いやがって……俺はそれをゆるさねぇ、許したくねぇ」

座り込んでしまったジンへ向けて、デオスは吠える。
カナトは、再び“神速切り”を唱えぬよう。軌道上に太刀をふって遮った。
次に唱えられれば、確実に殺される。

「お前がいなければ良かったんだ……お前さえいなければな!」

前に一歩でた相手に、カナトが太刀で応戦。
スキルを唱えさせぬよう、立ち位置の妨害を行う。

「ド素人が」
「!?」

バランスを取ろうと空中から床へ足をついたところで、カナトの重心が引っ掛けられる。
途端支えを失い、カナトは仰向けに倒された。

「くっ……」
「来いよ。エミル・ガンナーのジン。俺が、ランカーの実力を見せてやるよ」

バキンと音を立てて、ハイロゥが真っ二つに割れた。
こんなにも壊れてしまったら、もう修理など出来ない。
修理したとしても、ほぼ全てのパーツの取り換えになってしまうので同じだ。

「あーぁ。俺の相棒が……、これじゃあまともに戦えやしねぇ……。
武器のない相手をお前は攻撃できんの?」
「してほしいなら、やってもいいぜ?
でもそれじゃあ、お前は素直に席を明け渡す気にならないだろ?」
「……」
「お前がその気になるまで、散々粘着してドロドロになるまで付き纏ってやるよ」
「……気色悪りぃ。治安維持部隊のランク制度は、3年に一度更新される。
お前は三年間の任期を終えただけだろうが……。
その上、ランカーである中でも、治安維持部隊へ貢献すれば、十分に点数は稼げる。
落とされたってことはお前がサボりすぎただけだろうが」
「なんだと……」
「そんな自業自得の憂さ晴らしに、付き合わされるこっちは溜まったもんじゃねぇ……失せろ」
「元ランカーである俺に、後輩のお前が気安く話すんじゃねぇよ!!」

カナトがハッとした。
“神速切り”の構えだ。今のジンに身を守る手段は無い。

「ジン! 逃げろ!」

デオスが“殺界”を唱え、踏み切った直後。
爆発のような銃声が響いた。同時にデオスの手元から白虎が離れ、床に突き刺さる。
バキという破砕音がどこかで響いたかと思えば、坑道を支える主柱に弾丸が飛弾し、
主柱全体に亀裂を入れて、そのまま倒壊させてしまった。
ハンドガンとは思えない威力だ。

「大口径対物ハンドガン。お前と同じランカー。5th以上の武器。
烈神銃・サラマンドラだ。本来なら片手で打てるシロモノじゃないが、
青い魔法石の効果で衝撃吸収行う。いわば最強のハンドガン。
俺はこいつが欲しくて、5thを目指しただけにすぎない。
……3年立ったら治安維持部隊は抜けるつもりだ。だから失せろ」
「……へっ、なら闘技場に来いよ。その方が本気でやれるだろ?」
「お前……」
「きにいらねぇんだよl その態度……。一度本気でボコボコにしてやるまで気が済まねぇ……。
今は、俺の“神速切り”に対応できたことに免じて、引いてやるよ」
「……」
「……今夜闘技場へ来い」

そう言って、デオスは時空の鍵で消えた。
残されたパーティーメンバーは足を取られたカナトの手当をしてくれている。
聞いた話では、パーティーでも乱暴な言動をはなっていたらしい。

「面倒なのに目を付けられたものだな」
「俺と組んでる時点で他人事じゃねぇぞ、いいのか?」
「死なない程度に、一度のされて来い」
「お前は俺の敵か?」

確かに向こうが勝てば気が済んでくれそうな気もする。
しかし、ランクの開け渡しは本当にできただろうか。

「無理だった気がするんだよなぁ……」
「何故だ? 」
「ギルドランク制度っていうのは、元々所属している冒険者目標として、ギルド評議会じゃなく、
治安維持部隊の方が定めた制度なんだ。
上位10位に選ばれることは名誉であり、強い武器をあげますよ、って感じで、
だから、逆にいうと優秀な人材を手放さないために、あえてランカーにして、
籍を置かせておくっていう……そんな目論見も部隊側にはあるんだと」
「……首輪か」
「そういうこと……、その証拠に武器も特別発注で、
壊したら部隊に所属していないと修理ができない。強いんだけどな」

完全に真っ二つとなったハイロゥを、ジンは拾い上げる。

「あぁー……。この前戻ってきたばっかりなのに……」
「先ほど治安維持部隊を抜けると言ったのは?」
「所属してた頃、よくしてもらったマエストロさんが個人的に武器の面倒を見てくれるって言ってくれたんだ。
この武器の開発者の助手さんだっけな……。
俺は部隊にいるべきじゃないって言ってくれて……、唯一の心のゆとりだったわ」

治安維持部隊にジンの居場所はなかったのか。
同じランカーと出会ったことで、ジン自身複雑な心境なのだろう。

「もどるぞ。晩ご飯の買い物がまだだ」
「カナトさん、もう少し心配してくれてもいいんじゃね?」

そう言って散々買い物へ付き合わされた後、闘技場へ向かった。
ついてみれば、闘技場へたまる冒険者とデオスが雑談をしており、
手元には賭けのゴールドも散らばっている。

「おせーよ。ガンナー」
「ジンだ」
「デオス」
「さっき覚えたよ。忘れたいが……」

「さっさと負けて来い。ジン」
「だから、お前は敵か味方かどっちなんだよ!」

闘技場で戦う以上、生命の安全は保証されている。
それを知った上での言動だろうが、勝敗の意味のない試合であえて負けろというのは、嫌味か。

「デオス。さっき本部に行って確認してきたが、ランクの明け渡しは不可能だ。
だから、この試合に意味はない」
「だから? 別にどうでもいいぜ、もしお前がここで負けたら、
ランカーであるにも関わらず、負けた汚名を一生背負うことになるんだからな」
「おまえ、さっきと言ってることが違うじゃねぇか……」

そもそもまともに会話しようと言うのが間違いなのかもしれない。

「そこの連中は、俺が部隊員だった時代の同僚だ、現役のな。
つまりこいつらの報告次第じゃお前も部隊に居られなくなる」
「追い出してもらえるものなら今すぐ抜けたいね……。
まぁ、元ランカーが他の冒険者への危害を加えるようなことがあるって事はわかったし……。
デオス。俺は現行ランカーとしてお前を確保する義務ができる。それでもやるか?」
「上等だ!」

その返答のあと、ジンは闘技場での中央へ向けて、歩を進めた。
ベンチには買い物袋を置いたカナトが座っている。

「ジン、さっさと終わらせろ」
「へいへい」

そう言った直後。ジンの足元に白銀の魔方陣が展開。
デオスと共に痛みのみを通す魔法障壁を纏った。準備状態が解除され一体一での戦いが始まる。

最初に動いたのはデオスだった。
“神速切り”を唱え、風を切るように真正面から飛び込む。
デオスの狙いは左胸。ここを一突きにすれば、相手は余剰したダメージで気絶。
勝敗が決まる。
煌刃・白虎を並行に構えたデオスは、近づいた勢いでジンへ突き出した。

が、空を切る。

「早いけど、まぁまぁ」

腕を掴まれた。そのまま背負い投げる。
すぐに手を放したため、逃げられてしまった。
距離をとってこちらを見るデオス。銃を抜かなかったのは理由が有る。

「お前はすごいよ。そんな年でランカーになって、人ために働いてたんだから」
「……」
「でも、いくら強いからって、それを他人にぶつけるのはよくない。
好きなだけ来い、気が済むまで相手してやるよ」
「俺に説教すんじゃねぇええ!」

改新の攻撃が当たらず頭に血が登ったのか。無我夢中にデオスは武器を振るう。
もともと構えが大ぶりになる大剣は、隙が出来やすく動きも読みやすい。
それでも対人の武器として、煌刃・白虎を持ってくるのは、
何かこだわりでも有るのか、それとも素人なのか。
相手の動きを読みつつ、リズムを取りながら交わす。

「やっと、手に入れたんだ……!!」
「……!?」
「父さんと母さんに喜んでもらえる立場を! それを、お前があああ!」

全力で振り返りおろされた剣をジンは、始めて銃を抜き、烈神銃・サラマンドラの筒で受け止めた。
こっちはハイロゥより丈夫に作られている上、闘技場では武器にもシールドが掛かるので破壊されない。

「お前さえいなければ、俺はランカーのままでいられたんだ……」
「俺を倒して気が済むなら、倒せるまで向かってくるといい。
だが、それをお前の親が望むかどうかは分からないが」

抑えられた武器を押し戻す。が、脇でカナトが居眠りを始めた。
早くしないと熟睡して、担いで帰るハメになる。

「お前なんかに俺の気持ちが分かるか……」
「わからないさ、でも元ランカーならあったんだろ? 守りたいものが」
「!?」

ハッとした。
両親を殺され、犯人を探し、部隊員になって犯人を正義の盾でとらえた。
その功績が認められ、ランカーとなったわけだが、
目標を失った自分は、何をしていたのだろう。

「俺も似たようなものさ……。
もう一度ランカーになれ、デオス。強いんだからお前ならできる」

この言葉を聞いてデオスが動いた。"殺界"を唱え、まっすぐに突っ込む。
ジンはそれに真っ向から構え、2丁の構えをとった。

「サーチウィーク、クイックシュート……」

「"ホークアイ!"」

デオスが突っ込んでくる。
相手の瞳からキラキラとこぼれる水滴をジンはみた。
しかしその目は、先ほどとは違う決意の目だ。

「"ジリオンーー」
「インパクトショット!」

どん。
直撃。デオスは吹っ飛ばされ。床に叩きつけられた。

**

「デオスくーん。大丈夫?」

大人げなく本気で撃ってしまった。
あまりの音と衝撃で失神してしまったらしく、デオスは床に倒れて伸びている。
すると、後ろから新しい声が響いた。振り向いてみると銀髪にお団子を携える女性が此方へと手を降っている。

「ジンくーん」
「スイレン最高責任者。直々にどうも……」
「お務めご苦労様です。報告感謝するわ」
「あ、はい……」
「相変わらずねぇ……。で、この子がそう?」
「はい、俺だけが目当てだったみたいなんでなんとか」
「デオス君か、確かに前回のランカーね。あなたが望むなら会議にでもかけるけど?」
「嫌がらせですか……」
「ウソよ。ジン君は優しいものね」

言い返せない。
アーチャー部隊の最高管理者でもあり、ガンナー象徴たる存在。
彼女は、エミル・ガンナーのスイレンだ。

「とりあえず連れて帰るわ」
「いつもありがとうございます」
「下の子にたのんでも、動いてくれないもの、あなたに関しては」
「お世話になります……」
「もっとお世話になってもいいのよー?」
「あはは……」

スイレンの怪しい笑みをうけ、苦笑するジン。
この人たちにはいろんな意味で逆らえず、いろんな意味で複雑だ。

「じゃ、私は帰るわね。荷物持ち一人派遣しましょうか?」
「いや、あの別に……」

そう思ってカナトを見ると、スイレンについてきた護衛に毛布をかけてもらっている。
買い物の荷物もあるし、一人では無理か……。

「すみません。お世話になります……」
「うんうん。ウタお願いできる?」
「あぁ、」

後ろから出てきたのは長身の金髪タイタニアだ。
大型のエレクトロハープを持ち、ジン前に立つ。

「彼は私の古友よ、聖堂管理協議会にはいるけれど、本部には無関係だから」
「す、すいません……」
「話は伺っています。複雑ですね」
「あ、あんまり気にしてはないですが……」

早く帰りたい。

「じゃ、ウタ。後はよろしくね」
「あぁ、すぐ戻る」

そう言ってジンは、ウタに買い物袋を持ってもらい、カナトを担いで、自宅へ戻った。
ウタは何も聞かず、何も言わず帰って行ったが、結局その日はカナトが眠り、晩ご飯はなくなった。




*GEST
jk_deos.png

エミル・グラディエイターのデオス

年齢:16歳

生い立ち
トンカシティで暮らしていたデオスだが両親を見せしめに殺された。
それの恐怖で鬼のこころが覚醒してしまった。いままで両親のおかげで抑えられていた憎しみの心だった。
たくましくなっていき、ランカー5位にはいったがおとされジンを逆恨みし、
強襲してジンのライフルを両断レベルまでにして闘技場での一対一で負け、自分の行く道を再確認した。
居合いとジリオンと巧みに使い、4次元戦闘を可能にしている
性格は誰にも物怖じせず、人懐っこい。無類の猫好き

Chara:デオスさん
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本編 | 【2012-08-10(Fri) 21:19:06】 | Trackback:(0) | Comments:(0)
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