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外伝:セオさんの過去の話(前編)
著:紘斗さん

出演:セオさん

あらすじ
5年前、セオが今だ治安維持部隊へ入隊したばかりの頃。
同じ隊に所属していた煌牙は、そんなセオを忌み嫌うが、
とある任務にて派遣された時、セオは雪山で仲間と共に遭難してしまう。




 前回のランカー達が現役だったあの頃。
治安維持部隊に2人の新人隊員(ルーキー)がいた。

1人は現ランカー5thのジン。
実働兵の中では抜きんでた成績を誇っていた彼は度重なる素行不良と、それによる厳重注意と謹慎の所為で、いつしか誰からも注目されなくなり、治安維持部隊内では嫌悪の対象にすらなっていった。

そして、もう1人。
それが僕、現ランカー6thのセオだ。

今から少しだけ・・・僕の過去を話そうか。








僕が治安維持部隊に入り、実働兵となったのは4年以上前の初夏だった。

きっかけは姉であり、当時ランカー2ndだったセリアに「いい社会経験になるから」と誘われたからだ。
それに、所属していたリングのマスターからも治安維持部隊への所属を進められた。
正直言ってあのまま気ままに冒険者やっててもいいかなーと思ったが、前々から治安維持部隊には興味はあったし、自分なりに向上心もそれなりにあった。
なので「一緒について行く」と言い出した幼馴染みのセデルとともに治安維持部隊に入隊した。

実を言うと僕もセデルも訓練兵時代を経験していない(さすがに3ヶ月の新人研修は受けたけど)。
始めから三次職の実務隊員として投入されている。
ノーザン魔法学校を主席で卒業した僕はアストラリスト、次席で卒業したセデルはフォースマスターを名乗ることを許されていた。
なので実戦経験が乏しい(もしくは皆無な)人たちと違い、僕たちのような存在は貴重な即戦力なのだ。

僕もセデルも、入ってすぐにそれぞれ別々の隊の隊長に声をかけられ、僕たちはそれぞれ別々の隊に所属することになった。
セデルのほうは、ホライゾン大佐ところほどではないにしろそれなりの規模の隊だったようだ。
一方、僕がはいったグラマス中佐(ちなみに現在は現役を引退して教官をやってたりする)の隊はいうと、規模こそそこそこだが、・・・なんていったら良いんだろうか?
お世辞にも柄の良い人とはいえない(これでも結構オブラートに包んだ方だ)人ばかりの隊だった(後からグラマス中佐から聞いた話ではノーザン魔法学校時代の僕の事を聞いたことがあったらしく、僕ならこの隊を将来的に良い方向へ持って行けると思ったらしい)。

週の最低ノルマの為に依頼をこなす(これだって半分グラマス隊長の威を借りてのことだ)以外は早朝から夜遅くまで同僚たちの雑用をこなす日々だった。
全員の荷物持ちなんて当たり前。
食事から身の回りの世話まで雑用全てが僕の役目だった。
すこしでも評価を稼ごうとこっそりと依頼を受けようとすれば同僚たちから「雑用が生意気だ」と言われる始末。
さすがに目に見える暴力はなかったが、それでも言葉による暴力はけっこう多かったのを覚えている。

そんな日常に変化が訪れたのは秋から冬に変わろうとしていたある日のことだった。



その日、僕が所属する隊に緊急の討伐依頼が舞い込んできた。
なんでも普段は氷結の坑道の付近にしか出現しないはずの白熊くんがノース中央山脈に出たというのだ。
出現したという場所はノーザンプロムナードからは結構距離があったが、それでもなにかの弾みでプロムナード付近に近づいてしまう可能性があった。
なので、早急の対処をということでこの隊に依頼が来たそうなのだが(この隊、実力だけは確かだった)。

その日、グラマス隊長はどうしても外せない用事があるらしく、僕たちだけで討伐任務をこなすことになった。
まあ、グラマス隊長がいないので僕はおまけの雑用扱いだったが。

結論からいうと、討伐任務そのものは割とすぐに終わった。
問題は・・・その帰り道だった。

ノーザンは1年を雪と氷で閉ざされた、白銀の世界だ。
当然、吹雪くなんてことは珍しい事じゃない。
討伐へ来た時、空の動きが怪しかったのでノーザンで生まれ育った僕にはすぐにわかった。

「これはすぐにでも猛吹雪になる」

と・・・。

僕は討伐任務の延期を進言した。
ノーザンプロムナードで1日様子を見ようと。
おそらくそうそんなに時間もかからずに猛吹雪になる。
そうなれば当然身動きをとるのは自殺行為だし、ヘタをしたらこっちが要救助者だ(もちろん、万一に備えてそれなりの準備はしてきているが)。
さらに言うならこの猛吹雪ではウィザードのスキルであるヒーティングはなんの役にも立たないし、猛吹雪そのものには意味がない。

さすがにノーザンで生まれ育った僕の言は受け入れかけられていた。
というより、そのままでいけば確実に受け入れられていたであろう。
ただ1人、「彼」が余計なことさえ言わなければ。

「冗談じゃねえ!!」

そいつ─黒い翼のタイタニア・ブレイドマスターの煌牙は隊の中でも僕を目の敵にしていたヤツで、僕のやることなすことすべてを否定し続けてきていた。
なんでも極度のSU系職(しかも、とりわけシャーマン系)嫌いらしく、まあ根は悪いやつではないのだが。
その当時、僕はそんなこと知るはずもなく、ただいつも僕を目の敵にする嫌なヤツ程度の認識しかなかった。

「そんな事言って、本当は手柄を独り占めしたいだけなんだろう!?」

どういう理屈だそれは。

大体、PTでの依頼はPT内の誰かが1人でこなそうがPT全員でこなそうが平等に評価されてポイントも提示された分がちゃんとそれぞれ個人に与えられる。
まあ、1人で倒したという「事実」はさすがに全員で口裏を合わせない限りはどうにもならないだろうが。

なので手柄を独り占めなんてことにはならないはずだ。
正直、そこまで目の敵にしてたのかと思った。

「テメエらも、こんな下っ端の雑用のいうことほいほい聞いてて恥ずかしくないのかよ!!」

彼の怒鳴り散らす声だけがあたりに響く。

最終的に煌牙は1人だけで行こうとしたので他のメンバーは慌てて追いかけていった形になった。
そうなれば(荷物を持っている)僕も必然的に追いかけるしか無くて。

僕は隊の中でも比較的仲の良い(他の人と比べて・・・だ)1人に時空の鍵を渡してノーザンプロムナードで待機しているように頼んだ。
万一、僕の考えた最悪の事態が起こったときの対処を伝えて。

まあ、それを知った煌牙の機嫌はさらに下がったが。

そして、討伐の帰り・・・やはりというか吹雪いた。
それもこちらの予想を遙かに上回る猛吹雪だ。
行軍はすぐに行き詰まった。

「チッ・・・」

煌牙はこの猛吹雪に舌打ちした。
この猛吹雪だ。
いくら備えをしてあってもこれではなんの役にも立たない。

幸いなことに僕が生まれ育った隠れ里はこの近くだった。
・・・が、里の異端児として忌み嫌われてきた僕が里に快く受け入れられるとは到底思えない。
むしろ・・・「お前のような『化物』など凍え死んでしまえ!」と身包みはがされて追い出されるのが目に見えてる。
・・・事実として僕はそういう目に何度も遭わされてきた(その度に兄や姉、そして幼馴染みで親友でもあるセデルが助けてくれたのだが)。
ましてや今回は討伐任務でそれなりに数がいる。
到底、一夜を里で明かすなどできないだろう。
元々あの里はあの中で世界が完結してしまっている。
冒険者を守るための組織である治安維持部隊だろうが人々を守る混成騎士団であろうが受け入れることはない。
これがノーザンに点在するほかの隠れ里ならまた事情が違ったのだろうが・・・。

どうしたものかと数秒ほど思案して・・・。
里の近くにある僕の秘密基地の存在を思い出し、そこへみんなを連れて行くことにした。
あの場所ならこの吹雪の中でもここからすこし歩けばたどり着く場所にあるからだ。
秘密基地といってもすこし広い洞穴だけど。

ここを発見した当時、まだ子供だった僕とセデルからすればただの広い洞穴であってもモンスターも見当たらない、寒さもある程度凌げるこの場所は十分に魅力的な秘密基地だった。
この場所なら一晩程度なら凌げるだろう。
吹雪が明日明後日と続けばアウトだが、空を見る限りはおそらく今夜持ちこたえれば大丈夫だろう。

ようやく腰を落ち着けたみんなに僕は道中で手に入れた毛皮で包まるよう言って、ヒールポーションやエナジーポーションや包帯等を使って応急処置を施していき、
持っていたリュックから非常用の携帯食を出して全員に渡していく(といってもこの人数では本当に空腹を少し満たせる程度だったが)。
そして、残った毛皮と僕の初歩の魔法で火を熾す。
一応、吹雪避けの結界(といっても風系の魔法を応用して吹雪が入ってこれないようにしてるだけだが)も張ってあるし、ウィザード系の人にヒーティングをかけてもらった。
後はこの火を一晩絶やさなければ大丈夫だ。

全員、黙々と渡された携帯食を食べている。
あの煌牙でさえもだ。

食べ終わって、誰からともなく寝袋を取り出し、その中へ包まって寝ていく。
この山と吹雪の所為でナビゲーションデバイスは無線連絡機能以外は機能していないからだ。
そしてこの猛吹雪の所為でその無線機能もあまり役に立っていなかった。



僕は毛皮に包まって寝ずの番をしていた。
火を絶やすわけにはいかなかったからだ。
幸い、ここには僕やセデルが子供の頃に集めた木の枝やら毛皮やら木片やらが未だに隅っこに転がってたし、僕らが道中手に入れた毛皮なんかもある。
しかし、誰かが火の番をしなければ明日には凍死体になっている確率は非常に高かったのだ。

「おい・・・」

ふいに誰かが小さいが声をかけてきた。
聞き間違えるはずもない。
煌牙だ。
彼は僕に背を向けつつも話しかけてきた。

「寝ねえのか?」
「寝れない。火を絶やすわけにはいかないから・・・」
「そうか・・・」

煌牙はそういって、またしばらくは無言が続く。
そして、再び沈黙を破ったのは煌牙だった。

「アイツ・・・グレイスのヤツ、ちゃんと救援つれてくると思うか?」
「・・・わからない」

グレイス・・・ノーザンプロムナードに残してきたウァテス系冒険者の彼には18時までに自分たちがノーザンプロムナードへ戻らなかった場合は渡した時空の鍵でアクロポリスへ帰り、姉・セリアに事情を説明して救助隊を出してほしいと伝えるように言っておいた。

「案外、俺等を見捨てて行方不明扱いにでもしてるかもな・・・」
「そんなこと・・・!」
「どうだかな・・・」
「・・・」
「あいつはスペルユーザー系のやつだ。信用なんかできねぇよ・・・」

そう吐き捨てて、再び静寂が訪れる。
その沈黙を破ったのはやはり煌牙だった。

「1つだけ聞いて良いか?」
「・・・なに?」

「なんであのとき、グレイスに1つしかない時空の鍵を渡して救助を託した?」

時空の鍵はさして貴重なものでもないが、今回は実は自分が念のために持っている1つしか持ってきていなかった。
そもそも吹雪かなければ日帰りの予定だったし、まさか猛吹雪になろうとしている中討伐を断行しようとするとは思わなかったからだ。

「あの時、アレを渡さなければテメエは1人無事に帰還できた。こんな吹雪だ。テメエ無しじゃどう考えても俺らは助からねえ。そうなりゃテメエは平穏に任務をこなすことができるようになってたはずだぜ?それを・・・」
「全員が助かる方法があれば、それに懸ける。それだけだよ」

「・・・そうか」

それだけ言うと、ぽつり・・・と煌牙は自分の過去を話し始めた。

「・・・俺の村はスペルユーザー系の悪人達になにもかも奪われた。家族も、村の皆の命も・・・なにもかも・・・。俺だけが親の言いつけを破って村の外で遊んでたから難を逃れた・・・。それから生きるためになんでもやったよ。
盗みやったり男女関係なく春を売ったり・・・。治安維持部隊に入ったのだって奴らをこの手で取っ捕まえるためだ。それ以上でもそれ以下でもない・・・」

僕のほうをむかずに淡々と煌牙は語る。

「SU系の連中はどうしても信用できねえ・・・。が・・・テメエは信頼してやっても良い・・・」
「ありがと・・・」
「・・・ケッ」

そう悪態をついて、やっと煌牙は僕の方を向いてくれた。
それから僕たちは様々なことを話しながら時間を潰して夜を明かした。



夜明けすぎ・・・。
突如、僕のナビゲーションデヴァイスが鳴り響き、着信を伝えた。
そのけたたましい音に寝ていたみんなが飛び起きた。

「なんだ!?」
「なんの音だ!」
「着信音・・・!?まさか・・・」

僕は慌てて通話ボタンを押して電話に出る。

「もしもし・・・」
『もしもし!セオ、あなた今どこにいるの!?』

出てきたのは姉さんだった。

「里付近の洞穴。小さい頃作った秘密基地の・・・」
『・・・!!そこなら私たちの現在地から近いわ!!今行くからそこから絶対に動かないで!!』
「!!うん、わかった」

通話を切るとみんなの方を向いてもう時期救助がくることを伝える。
グレイスがちゃんと僕たちの事を伝えたのだ。



僕も、みんなも喜んだ。
昨夜の猛吹雪に出会ったときはほかのみんなはもう駄目かと思い始めてたらしい。

救助隊には姉や自分の隊の他にもホライゾン大佐の隊の人の姿が多数見えた。
後から聞いたところ、姉がわざわざホライゾン大佐の所へ頼みに行って、混成騎士団の北軍にも協力を要請して、さらに南軍も協力してくれたらしく(実は南軍の長官とはある事件がきっかけで個人的に交流があったりする)徹夜で捜索態勢を整えてくれたそうだ。
救助された僕たちは混成騎士団の装甲艇でアクロポリスへと帰還し、即検査入院となった。
まあ僕と煌牙はあの時寝てなかった所為もあって2日ほど寝っぱなしだったが。



その次の日から僕の周りに少しずつだけど人が集まるようになった。
始めは同じ隊のメンバーで討伐に加わった人たちだけだったけど、徐々に僕に関する噂(主に今回の件に関することみたいだ)が噂を呼んでいったらしく、そのうちに隊に関係なく依頼を受けてPTで行動するようになった。

難易度が例外なく高めに設定されてるダンジョン系の任務での高い生還率を連続で出し続けたのも人が集まるようになった要因の1つだろう。
僕の空間認識能力(この名前は僕が暫定的に命名した名前だ。簡単に言ってしまえば空間内に存在するモノの正確な状態から距離やそこへ至るまでの時間や位置などを即座に情報として認識できる能力だ。もちろん、やろうと思えば人捜しや地質調査や新たに発見されたダンジョンのマッピングなどもこの能力1つで賄える)を使えばダンジョンでの生還率を上げることくらいは訳ないし、それをこなすだけの実力はあるという自負は僕らにあったが。



そして僕が治安維持部隊に入ってちょうど6ヶ月が経ったある日のこと・・・。
僕と煌牙は姉に連れられて治安維持部隊本部のある場所へ来ていた。

その場所というのはフェンサー系の階層にある、ホライゾン大佐の執務室だ。
ホライゾン大佐の執務室は整理整頓が成されていてとても綺麗だった。

「やあ、よく来てくれたね2人とも。セリアもご苦労様」
「いえ、いいのよホライゾン」

「治安維持部隊、グラマス隊所属・グラディエイター・煌牙少尉です!」
「おなじく、アストラリスト・セオ実働兵です!」

ノーザン魔法学校を主席で卒業した僕は登録時からすでにアストラリストだったが、煌牙はこの6ヶ月で昇格試験に受かり見事グラディエイターに昇格していた。

「ランカー1st・ガーディアンホライゾンです。2人とももっと楽にして良いよ」

正直言ってそれは無理だと思った。
10年以上も1stの座に座り続ける、僕にとっては憧れの1人であり、目標でもある人物だ。
何年かかってでも、この人と堂々と胸を張って肩を並べられるようになりたいっていうのがその当時の目標だった。

僕たちにソファーに座るように促し、座ったのを確認すると、自分も後ろのソファーに腰掛けた。

「君たちの最近の活躍は僕もよく耳にするよ。特に煌牙君、君のね」
「え?お、俺っすか!?」

いきなり話題を振られてしどろもどろになる煌牙。
あれ以降、さすがに最初の頃はぎこちなかったけど、今ではすっかり仲良しだ。
最初の頃の僕を目の敵にしていたのが嘘のようだとみんなで笑いあったのは余談だ。

こんな彼の姿を見るのは初めてだった。

「うん。正直に言うと、君のいる隊・・・とりわけ君はあまり良い噂を聞かなかった」

そう指摘されて煌牙は下を向いてしまう。

「まだ荒い言動とかは残ってるけど、此処一番という場面でのがんばりは目を見張るものがあるね。そしてセオ君」

「はい!」

「・・・ここまでよく頑張ったね。正直グラマス隊で君がここまでやれるとは思ってもみなかったよ」
「・・・それはどういう意味でしょうか?」

「実はね、どの隊が君にオファーかけるかで僕とグラマス中佐でモメにモメたんだよ」

初耳だった。

「君の事は入隊時の調査で中佐以上は知ってたからね」

それはつまり、僕がノーザン魔法学校を主席で卒業したことを知っていたということだ。
僕自身の『秘密』は絶対にバレないようにしてきたから大丈夫だったようだけど。

「話し合いの結果、グラマス中佐が君にオファーをかけることになったんだ」

なんでもグラマス中佐は荒くれ者集団のような感じになってしまってる自分の隊に変化を齎したかったそうなのだ。
それでホライゾン大佐は前回は譲ったのだそうだ。

「でも現状のグラマス隊をみるかぎりではもう大丈夫みたいだからね。そこで2人に聞いてみたいことがあるんだ」

そういってホライゾン大佐は僕たちの前に1通づつ書類をだした。

「君たち、2人とも僕の隊に入らない?」
「「え・・・ええ・・・・ええええええええええ!!??」」
「そんなに驚くことかい?」

不思議そうな顔をするホライゾン大佐。
実は僕を引き抜くことを諦めきれずに結構前々からヘッドハンティングをしようかと考えていたらしい。

そして、つい先日、僕をホライゾン隊に引き抜きたい姉に後押しされて、今日ヘッドハンティングを実行したらしい。
煌牙に関しては、ついでだからもう1人くらい将来有望株を・・・ということで僕との交友関係から選ばれたらしい。

意外と即決即断な人だなと感じた。

僕に異存はなかった。
むしろ憧れのランカーの下で働けるのだ。
これ以上うれしいことはないだろう。

ちらっと横を見ると、はやく書類にサインをしたそうにしていた。
まあ僕も同じ心境だったが。

「ふむ・・・顔を見る限りでは2人ともOKみたいだね。それじゃあ、その書類にサインをしてくれるかい?それで君たちは僕の隊の一員だ」

待ってました!とばかりに煌牙は書類にサインをする。
それを待って、僕は煌牙からペンを受け取り、サインをする。

「よし、書類はこれで大丈夫。それじゃあ改めて、この隊を預かる大佐のホライゾンだ。2人ともよろしく!」

「「よろしくお願いします」」

「で、そちらにいる美しい女性がセオ君のお姉さんのセリア。知っての通りランカー2ndのガーディアンだ」
「あら、やだわホライゾンったら。ランカー2nd・エミル・ガーディアンのセリアよ。よろしく」

「よ・・・よろしくお願いします!!」

微笑みながら手を出すセリアに手を握って握手する煌牙。
その後、小声で僕にこう囁いてきた。

「お、おいセオ・・・テメエ・・・『薔薇の花嫁』の弟だったのかよ」

聞いてねーぞんなこと・・・。
彼の目はそう語っていたので。

「いってないからね。ヘタに贔屓目で見られたくなかったし」

しれっと返してやった。
ちなみに薔薇の花嫁とは姉の異名だ。

「それじゃあちょっと付いてきてくれるかい?みんなちょうど帰ってくるころだ。みんなに君たちのことを紹介したい」

「「はい」」

返事をした僕らはホライゾンについて部屋を後にした。

つづく
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頂き物 | 【2013-10-17(Thu) 12:30:00】 | Trackback(-) | Comments:(0)
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