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外伝:ロキが家出しました
著:みゃぅみゃぅさん

出演:ロキさん

あらすじ
演習の魔女。ロキ。彼女はある日、自らの守護魔とするロウゲツに剣を向けられてしまう。
彼女は思わず逃げ出し、月光花のいる聖堂へと駆け込んだが、結局長居はできず、カナトの自宅へ足を運んだ。

参考:少女の家にあったぬいぐるみに苦労させられた話


 「とける……」
 一人その幼い声でポツリと絶望を込めた言葉を発すると、はぁとため息をつきながらその場に座り込んでしまう。
ひどく精神的に疲れた様子で座る彼女の後ろには、ごく普通の民家がある。
そこそこのお金を所持している彼女がこんな家の主であるはずもなく、その透き通るような金に近い髪を耳にかけると翠色の瞳からずれた黒いレースの眼帯をそっと元の位置に戻す。
上の方だけを二つに結ぶという珍しい髪型をした彼女の後ろ髪は、さらさらと風に揺れると同時にその真っ白い肌に乗っかった黒いミニスカートもひらひらと揺らした。
だが、その中のものが見えることは決してない。
 「ここに来ればいるって言ったのに……うそつき……」
頬を軽く膨らませ、眉を眉間に寄せるとはぁともう一度ため息をつき、上半身に込められていた力を緩めた。
手のひらに乗せた直径15cmにも満たない黄色い卵を手の平で転がしながらさきほどまであったことを思い出す。
といってもとっても簡単なことでいわゆる「喧嘩」である。
 この少女には、執事「ヨルムンガンド」がいる。彼は、いつもこの少女を「ロキ様」と呼び慕っていた。だがしかしある日彼女は、ヨルムンガンドの私物であった書物を勝手に読み、その中に書いてあった召喚術を行ってしまったのだ。
その大きく床に描かれた複雑な魔法陣から現れたのが今手のひらにのっている卵。

――「守護魔」と呼ばれる存在である。
そしてこの守護魔。
この少女の好みの姿をしていたためか彼女はヨルムンガンドの代わりにこの子をつれ歩くようになり、等々本日ヨルムンガンドの怒りが爆発してしまったのだ。
いつものようにこの守護魔「トール」とともに家に帰るとヨルムンガンドが銀色の短剣を複数本こちらにむけ満面の笑みを浮かべていたのである。
それをみた少女は、なんとか【オールターエゴ】で逃げ切ったがために傷は浅いものの帰れなくなってしまい家出に至ってしまった。
「うーやっぱ白の聖堂でゲッカちゃんを待ってればよかったわ……」
 もう一度そんな後悔をつぶやくがソウルテイカー。
闇の魔法に自身の体をささげた存在である少女「ロキ」としては、白の聖堂にずーっといるのは申し訳ないと思ったようだ。
そんなこと誰も気にすることはないのに余計なとこを心配してしまうのは、彼女が自身を「特別」と思っているからであろう。
――あ、じゃぁあのふたりの家にいって待っててくれる? カナト君がいるはずだから
そういったのに。
「早く帰って来なさいよー! カラスー!!!」
そんな理不尽な叫びをあげながら空を見てはぁと今日何度目となるかもわからないため息をついた。
「……」
その瞬間数秒の視線を感じそちらを見る。
あのカラスか! そう思い笑みを浮かべながらそちらをみた瞬間
「雑魚か」
それだけ言ってため息をもう一度今までで一番大きくついた。
「雑魚じゃねぇよ! ジンだ、ジン! 何度言えばわかるんだよ、お前は!!」
その言葉にロキはその瞳をそっと自己主張の激しい男に向けた。
茶色い髪に真ん丸な灰色の瞳。
かわいらしい顔つきなのにそのどこか強気な眉が顔つきを男らしくしている。
彼には、羽根も尻尾も付いておらずタイタニアでもドミニオンでもない存在。エミルであることがよくわかる。
過去に自己紹介されたような気がするが興味のない、ただの雑魚の情報などロキがちゃんと覚えてるはずもなかった。
「まぁ、この際雑魚でもいいわ。家に入れなさい」
人の家にも関わらず命令口調でにこりと笑う彼女。
さすがお嬢様自分がなにか言えば回りが従ってくれるとでも思っているのだろうか。
嫌、言うことを聞かなくても無理やり魔法で聞かす。それがロキである。
「はぁ!? なんでだよ!」
そのロキの発言に不服の表情を浮かべ露骨に嫌がるジンに対しロキは事情を話すことにした。
「――っというわけで」
「?」
「しばらくここにいつかせなさいよ、雑魚」
簡単に守護魔の存在については、自身もしらないからか流しながらすべてを家のまえで話きるとにこりと微笑む。
家の外にこんな少女置いていけるはずない。むしろ置いて行かせない。
そんな意志の除く強気な目線で相手をみるとしぶしぶといった様子でドアを開けるジンに勝利の微笑みをくれてやる。
「ふふん、おじゃましま~す」
「くそ……」
どこか悔しそうな彼を横目に見ながらロキはうれしそうに家にあがって行った。



「ねえ、紅茶どこ?」
 きょろきょろと戸棚の中をあさりながらロキは、ジンに尋ねる。
彼女にもそれなりに礼儀があるのか家にいつかせてもらうからには何かしようと紅茶を探しているようだ。
「上の戸棚の中。コーヒー豆の隣の缶だよ」
どこかイラついたというよりも家に赤の他人がいるのが少し気に入らないのだろうかその声に「あったー!」っとなにか宝物を見つけた子供みたいに目をキラキラさせながらその缶を開けて慣れた手つきで紅茶を入れ始める。
その様子にジンは、意外そうにその手順を覗き込み
「お前……お嬢様なのに紅茶いれれんの?」
「あ? 当たり前でしょ。これくらいするわよ。寝る前の紅茶は、わたしがいつも入れてるの。寝るときくらいヨルに休んでほしいでしょ……? あの子いっつも夜遅くまで仕事するんだもの……」
紅茶を淹れる手を休めずてきぱきと作業しながらそう返すと「はい」といって紅茶のティーカップをジンにも与えた。
その場で飲むジンを横目に椅子に座ると机の上に紅茶を置いてまず一口飲む。
「あ、雑魚。砂糖とかいらなかった?」
紅茶を飲みながらこくりとうなずくジンを見届けると自分は、そっと角砂糖を一つ入れてまた一口飲む。
「ダージリンかあ……」
ちょっと落ち着いたのか手のひらに乗っけていた卵をつんつんとつつく
「トール出ておいで」
するとぼふんっと煙を吐いて中から60cmくらいの身長のロキと同じ髪色を持つ男の子が現れた。
なんらかの力でその子はロキの周りを浮遊している。
首にかけられたおこじょもくるくると回りオレンジを基調とした服装は、トールと呼ばれる彼の幼さや元気さを強調させる。
「ししょー! どうしたの?」
「紅茶。飲む?」
「ミルクいっぱいがいいー!」
ロキはそっとトールを膝の上に乗せると紅茶にミルクを言われた通りいっぱい入れて彼に与えた。
トールの頭をなでながらロキは、ふとドアの向こうの気配に気づいた。
だが息をひそめてただそのドアの外側にいる彼が入ってくるのを待つ。
「ただい――」
バタン
ドアを開けたとたんにドアを閉めた男。
黒い羽根をもち穏やかな笑みを浮かべていたはずの男。
そいつが怪訝そうな顔をして即座にドアを閉めたのだ。
その様子にジンとロキ。そしてトールは首をかしげた……が、ジンは何かを察したのかドアをそっとあけた。

「か、カナ……おかえり……」

すごく気まずそうに黒い羽根をもつ男。カナトから視線をそらしながらロキの方をちらりとみるジンであったがロキはトールとの会話に夢中のようだ。
――説明するしかないか。
声を発そうとしたその瞬間、ジンはカナトに腕を掴まれ、外まで強引に出されてしまう。
カナトは、玄関のドアを背にしてジンが逃げれないようにするとにっこりと笑みを浮かべた。
「おい、あれはどうゆうことだ?」
声色からして相当怒っている。
ずっと一緒にいるジンにはすぐに分かったがどう返していいかも分からずただじっとカナトを視線で追いかけるしかない。
「お前が……女嫌いなのはわかってるけど、そんな怒ることねーじゃん……」
悪いことをして母親に怒られた子供のような反応にカナトは微かなイラつきを覚えたのか
それともジンに対して何を言っても無駄だとあきらめたのか背を預けていたドアから離れ
るとドアを開けて中に入っていた。
その様子に不安を感じながらもそっと後ろからジンもついていく。
「どうもこんにちは。ロキ殿」
「あら、遅かったのね。カラス」
にこりと微笑む二人。
お互い嫌いだからだろうかどことなく嫌な雰囲気である。
「どうしてこちらにいらっしゃるのでしょうか?」
「こんなボロ屋に用事はないの。ゲッカちゃんに会いに来たのよ」
トゲトゲしい口調で威嚇し合いながらカナトは、ロキの正面に座る。
それを見てから急いでジンもカナトの隣へと座り。
「まぁ、そんな冗談はいいわ。わたしの執事。ヨルが怒ってるのよ」
「それはまたどうして?」
そうしてやっと本題にはいることとなった。
「あなたヨルに守護魔のこと聞いたそうじゃない。」
初めてあった際。
ヨルがカナトにだけ話したそれをつい先日トールを召喚した際に聞いたロキはにこりと笑う。
「ヨルがわたしのもとに呼び出されたのはね。わたしの名前。ロキっていう神様のお話が深く関連しているの。あのねわたしの名前の由来ロキは、二人いるの。」
ロキはそう言いながら紅茶を一口飲み、トールを卵の形に戻してしまう。
「巨人族っていうとこの王さまであるウドガルドロキと神様のロキ。二人はそっくりで別々の存在。ロウゲツもそんな存在がいる。だからわたしが召喚した際に似た境遇である彼がわたしのもとに現れた。これはまさしく 運命」
とそこまで話したところで紅茶をもう一口すするとふぅっとため息をついてから
「でもわたしがトールとでかけるのを過剰に嫌がるのよ!? しかも剣を向けてきて! 信じられないわよね!!」
今までのシリアスな声色ではなくどこか必死こいた感じの焦った声でそう言って。
「それ……」
カナトが口を開きなにか心当たりがあるのか言おうとした途端隣から声が挟まれた。
「嫉妬じゃね?」
その言葉にロキは、ジンをじっとみるとみるみるうちに顔を真っ赤にさせてゆく。
そしてほんのり涙を浮かべながらふるふると首を横に振り
「ち、違うもん!!」
そう否定の声を上げる。
いつも散々「愛してる」「好き」なんて言っているが実際本当に相手から好意を寄せられているというのは彼女にとってとても恥ずかしい事らしい。
不思議な話である。
「あっぅ……うっ……だ、だってトールはあのっ弟みたいな感じで……も、もちろん好きだけど……だけどヨルは、あの……一緒に居てて落ち着くといいますか……あの別のまったく違うベクトルの存在でね! いやあの、だから嫉妬する意味ないっていうか……よ、ヨルが嫉妬してくれるなんて思ってなかったから……あのもうなんて言えばいいの?」
混乱した様子で必死に言葉を続けるロキ。
それをみたジンとカナトは、困ったように固まることしかできず。
その瞬間ガチャリと玄関のドアが開いた。
「失礼します。こちらにロキ様がいらっしゃると聞いてお迎えにあがりました」
「ヨル!!」
先程まで顔を真っ赤にして涙まで浮かべていたのにそれはどこにいったのやらバッと席から立ち上がるとヨルのほうに駆けよって行って。
「先程は、申し訳ありませんでした。主に多数の剣を向けるなど執事として失格ですね」
「ううん! いいの! 大丈夫だから!!」
今まで使っていた気取っていた口調ではなく子供らしい口調でそうやって言うと二人でしばらく沈黙してから
「ヨル、お家に帰ってもいい?」
「もちろんですよ、あの家は、ロキ様。あなたのものじゃないですか」
「わーいっ!」
そういったかと思うとトールがぼふんとロキの握っていた卵から現れた。
その様子にヨルは、怒ることもにらむこともせずににこりと笑い
「トールも一緒に帰りましょう?」
優しくそう声をかけた。
「あっ! ロウゲツにーちゃん!! 今日の晩御飯なにー?」
「今日は、カレーですよ。」
「俺カレー好き! 父さんも喜んでるー」
「おや、ナガツキさんもカレーがお好きなんですか私も結構好きなんですよ」
そんな会話をしながら主を置いて先に歩いて行ってしまう守護魔の二人をみてロキはふと我に帰る。
よくよく考えると何故機嫌が良くなっているのだろう?
きょとんと首をかしげるが二人の機嫌が良くなった分ましかと思う。
そしてくるりと後ろを振り向くと椅子に座ったこの家の主を見てにっこりとほほ笑みを浮かべ、愛想良く
「カナトさん、ジンくんありがとう」
それだけ言って軽く手を振って帰って行った。



で、そのロキが帰宅してから数分後。
ジンとカナトの家には、月光花がいた。
「へー、無事仲直りできたんだっ よかった」
月光花は、紅茶を飲みながら相槌を打つ。
その話はもちろんたったさっき怒ったロキとヨルの話である。
「でもなんでヨル突然機嫌よくなってたんだ―?」
不思議そうに首をかしげながらカナトに尋ねるジン。
それにカナトは何かを知っているのか。いや予想できているのか首をかしげて見せて
「さぁ、なんででですか? ゲッカさん」
まるで月光花が何かしたかと言いたげに月光花を見る。
すると月光花は、やっぱりばれてたかーといった感じにあははーと乾いた笑いを浮かべて
「私はただね。これを見せただけよ」
そうして月光花は、持っていた本を取り出した。
本に見えるがそれはどうやら日記帳のようだ
「これは……なんですか?」
カナトはその本に手を出さずに尋ねるがジンはそれを横からひょいと奪い中身をぱらぱらと読みあさる。
「これ、ロキの日記帳じゃねーか」
「そうなのよ。ロキちゃんこれをね白の聖堂においていっちゃって悪いとは思ったんだけど中身読んだのよそしたら……」
「ヨルのことばっか書いてあったと」
どれもトールと出かけた。そうと捉えられる発言は書かれている。
それでもヨルについて書かれた言葉よりそれは比べ物にならないほど少なくてなにより
「でも好きって感情が恋愛感情かは、まだ戸惑ってるみたいですね。人として、執事としては大好きだけどって書いてありますし」
カナトがジンの横からのぞき見るように日記を見てからそういうと月光花はこくりとうなずいて
「どう見ても恋愛感情があるのにね。なんだかおかしいわね」
そういってくすくすと笑う月光花を見るとカナトもいっしょにあははと笑って見せる。
だがその話に納得いかないというよりもその出来事に巻き込まれたというのが気に喰わないのかジンはただ一言
「痴話喧嘩は家の中だけでやれっつーの!」
そういって席を立っていった。
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頂き物 | 【2013-07-04(Thu) 12:30:00】 | Trackback(-) | Comments:(0)
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