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(C) BROCCOLI/ GungHo Online Entertainment,Inc./ HEADLOCK Inc.

二人がお祭りで大はしゃぎする話
虎太朗さんと交流

出演:コタロウさん。ハクさん。クオンさん ロケ地:タイニーアイランド

前回:ジンが怪我してカッコ悪い話

あらすじ
一般冒険者の依頼を受け、二人は夏祭りが開かれるタイニーアイランドへ来ていた。
討伐として来ていた二人だったが、そこで以前マイマイ島で行動を共にしたコタロウ達と再開する。


 「夏と言えば!」
「稼ぎ時だろう?」
「……お前とは一生分かり合えねぇわ」

キラキラと輝く星空のもと、浴衣姿のエミル・ガンナーのジンと、
タイタニア・ジョーカーのカナトは、本日も酒場依頼をうけ、海岸へとやってきていた。
場所はタイニーアイランド。
現実かどうかも分からない夢の島ではあるが、
ここで商売をする、冒険者により依頼が発注されたらしい。

「毎度きて思うけど、どこなんだ? ここは」
「答えのない疑問など考える価値もない。
こうして自分たちがここにいるのだからそれを受け入れろ」
「意味わかんねぇ……」

いつものため息が一つ。
ジンとしては、花火目当ての浴衣女性が見れるので、
そんなにモチベーションが低いわけでもなさそうだ。

「今回は、どんな仕事だっけ?」
「その話だが、モンスターの討伐と言うことだけで、具体的にどこに出現するのか記されていない。
島中を探す必要があるかもしれん」
「……まじかよ。めんどくせぇ」
「どちらにせよ、此処に敵が出ることはおかしい。出現すれば目立つだろう」
「はぁー。さっさと出てくれりゃいいけど、」

脱力した気分で、ジンが砂浜から立ち上がる。
パトロールと言い訳をつけて、ナンパでもしに行こうかと思った時、
突然うしろから、「あっ」という声が響いた。

「じんっ」

聞きお覚えのある声だったので、
ゆっくりと振り返ろうとしたのがダメだった。
声の主は背中からジンの腰へ突っ込み、彼はえびぞり状態で、砂浜へ叩きつけられる。

「しろっ! 大丈夫!?」
「じんー! 久しぶりだな!」
「あなた方は……」
「カナトさん。今晩は」
「い、いたい……」

折角の浴衣が砂だらけだ。
馬乗りになったドミニオンの少年は、ジンの背中で暴れるものの、
ジン自身はらしくも無く大人しい。

「こら、シロ! 早くどいて、ジンさんが起き上がれないだろ」
「あ、じん。大丈夫か?」
「重い……」

ようやく起き上がれはしたが、身体中が砂だらけで笑えない。
現れたのは、以前マイマイ島クエストにて、パーティーを組んだ3人。
エミル・ブレイドマスターのコタロウと、タイタニア・ジョーカーのクオン。
ジンに飛びついたのは、ドミニオン・アストラリストのハクだ。

「お祭りですか?」
「はいっ、ちょうど今日は非番で……カナトさんは?」
「仕事で来ている。お会いできて光栄だ」
「じん。俺がいなくても大丈夫だったか?」
「え、あ、大丈夫ですよ、なんとか……」

下手な敬語だとカナトは思うが、ここはあえて突っ込まない。

「お仕事で来られているということは、なにか事件でも?」
「あぁ、気にされるな。私達の仕事である分、こちらのこと、三方はイベントをたのし……」
「むー。じん、あいつケチだな」
「でしょー、いつもあんな風に頭ガチガチなんですよー」

カナトが無駄のない動きで剣の持ち手に触り、ジンが黙った。

「モンスターの討伐に来て情報を集めておりました」
「情報を?」
「出現するというところまでは分かっているのですが、
どこに出るのかが分からず、これから探そうと思っていた所です」
「なら、僕たちも手伝わせてもらえませんか? 力になりたい」
「しかし、あなた方はここへ観光に来たのでは?」
「興味本位で来たのですが……何をすればいいか分からなくて……」
「なるほど、……なら、ジン」
「なんですか、カナトさん」
「コタロウさん達と一緒にターゲットを探せ、2時間後に合流だ」

やけに長いとは思ったが、理解した。
遊んでも構わないとお許しが出たのだ。

「了解。きっちり探してやるよ」

仕事の顔ではないが、まぁいい……。
背を向けて飛び立とうとした時、同じ翼を持つクオンが、そんな彼を呼び止めた。

「カナトさんは?」
「私は、一人で西側を回る。貴方もジンと共にーー」
「カナトさんと行動したいです」
「……!? そうか、光栄の極みでもある」

「くお、別行動なのか?」
「ごめんシロ。あとで遊んであげるから」
「気をつけてね」
「あぁ、いってくるよ。コタ」

そう言って、クオンはカナトと西側へとびたっていった。
タイタニア同士で何か通じ合えるものがあったのか。

「とりあえず、探す前になんか食べましょうよ。
出店のヤキソバ、以外といけますよ」
「へ?」
「ほんとか、じん、腹減ったぞ?」

あまりに楽天的な二人の言葉に、コタロウは反応に困ったが、
渡された、たこ焼きやお好み焼きに感動を覚える。
美味しい。
晩御飯を食べて来たのに、食べられてしまう。

「ハクさん、あれ、スイカ割りですよ!」
「なんだそれ! スイカなのか!?」

何も説明されず、目隠しをされ、ーハクはジンの声を聞きながら前に進む。
時々右と左を間違え、ハクはスイカに躓いてころんだ。

「いてぇえ」
「ハクさん、どんまい」
「ぼ、僕もやる!!」
「お、次はコタロウさん。たのみますよ!
俺たちがスイカを食べれるかどうかが掛かって居る!」

責任重大だ!
ハクの言葉に惑わされぬよう、ジンの掛け声を頼りに、
コタロウは暗闇を進む。

「「そこだ!!」」

持ち手を握直し、コタロウは木刀を振り下ろす。
ぱぁんという、快音がひびきわたり、スイカが赤い蜜を飛ばして粉砕した。
その後も、三人で砂浜に腰掛けスイカを頬張る。
口の周りをベトベトにしながらかぶり付くハクを見て、コタロウが丁寧に拭き取ってみるが、
すぐまたベトベトになり、イタチごっこだ。
コタロウ自身も頬へ種をつけているので、ジンもそれをとってる。
ずっと海をみていたハクが、スイカの種飛ばしごっこを始めたところで、
海岸線に花火が打ち上がった。
初めて見るその花火に、コタロウとハクは言葉を失い、某然とその空を眺める。
思い出すのは、自分が彼らと同い年の頃、何をしていたかということ、
ちょうど同じように、家族で海岸へでかけ、月光花とも花火を楽しんでいた覚えがある。
今だからこそ分かるのは、あの時が自分の一番の幸せな時代だったのだということ。
ふと背に置いた武器へ視線をむける。
花火の光を反射し鈍く光るのは、昨日修理から戻ってきたばかりのライフル。
光砲・エンジェルハイロゥだ。

「ジンさん?」

不思議そうな目でこちらをみるコタロウ。
ジンはそんな彼の頭を乱暴になでて、花火を見るように促す。

「年に一度のイベントですよ!最後までちゃんとみてください!」
「めったにみれないのか!?」

まるで目に焼き付けるように、凝視するハク。
幼い彼らも、武器を持つという一つの宿命にを受け入れざる得なかったのか。
事情は知らないといえど、こうして出会えたことは何か理由がある気もしてくる。

「こんばんはっ」
「うわっ!」

考え事をしていたためか、後ろの影に気づかなかった。
短い浴衣に長い髪を揺らすのは15歳前後の少女。
赤い目をもっており、違和感を感じる。

「お暇ですかぁ~?」
「え、ま、まぁ、というかどちらさん?」
「お化け屋敷の案内をしてるんですー。良かったら如何ですかぁ~」
「お化け屋敷?」

ハクがお化けという単語に身を震わせたことが分かった。

「今年だけの特別企画なんですよぅ」
「えっとぉ、」
「じ、じんは、こわいのか!? なっさけねーな!」
「へ? ハクさん怖いんですか?」
「こ、こわくねーよ! こわいもんか!」
「お、かっこいいですねぃ、なら、肝試しとしていかがですかぁ?」

モンスターを探すという名目で来ているのに、室内に入るのはどうなんだろう……。
すこし迷ったが、コタロウが目をキラキラさせて何か言いたいのを必死で我慢している様をみると、
あとでカナトに申し訳が立たない気がした。

「じゃ、じゃあ三人で……」
「ありがとうございますぅ。こっちですよぅ」

そう言って連れてこられたのは、祠を大きくしたような巨大な建物。
入口は大きく開いているが、真っ暗で何も見えない。

「では、いってらっしゃいませぇ~」

突き飛ばされ、中に入った直後。入口が音を立てて閉められた。
ハクは既にジンの腰にしがみついて離れない。

「ハクさん。大丈夫ですよ?」
「こわーくねーよ! ばかやろぉお」
「ジンさんジンさん! あっちなんか光ってますよ!
早くいきましょう!」

コタロウはコタロウでえらく楽しそうだ。
びくびくとゆっくり歩くハクをなだめ、3人は薄暗い中をゆっくりと進む。
光っていたのは、家具として人気の高い月の石だった。
ハクはほっとして、「つまんねーな!」とこえをあげ、
月の石に近づいた時後ろのカーテンから、鬼の面をかぬっとでてきた。

「きゃあああああ」

ハクジンの後ろに隠れる。
コタロウは目を輝かせたが、人が近づくと面が出てくるギミックだ。
既に涙が溢れかけているハク。仕方なくジンはハクをおぶって連れて行くことにした。

「うぐぅ……えぐ、こわぐねーよぉ……」

フォローできない。これぐらいでこわがれるなら、まだいい。
本当に怖いものを知ってしまうと、お化けが可愛く見えてしまうのだから、
そういう意味で自分は冷めていると思う。

それからも、お化け役の冒険者と遭遇し、
追われて見たり、驚いたふりをして見たりしたが、

「お化けまだですか……」

こっちのお兄ちゃんも、いろいろ問題だった。
そこからまた数分すすみ、3人は開けた空間にでる。
広い場所だ薄暗いが、なにも仕掛けはなさそうに見える。

「扉はあるけど、あきません……」
「鍵がいるんですかね」

そう、二人でぼやいた直後、上からごにょごにょと何かが聞こえてきた。
降ってきたのは、冥界にすむスキンク。人懐こいのか二人にまとわりついた。

「なんだ?」

ゆっくりと大きくなってくるスキンクの鳴き声。
上を向いた直後二人にの息が止まった。
何百匹ものスキンクが一斉に降ってきて床を多い尽くしたのだ。

「うわあああああ!!」

もはやおばけとかそういうレベルではない。
「スキ」と連呼押しながら、まとわりついてくる。
挙句足から登ってくるので、振り落とすのに必死だ。
止む終えず、懐の銃を抜い装填。

「散弾!」
「旋風剣!!」

範囲攻撃で一掃して行く。
しかし、上からどんどん降ってくるスキンクはあふれるばかりで殲滅が追いつかない。

「くっそ、コタロウさん。俺に近づいて!!」

コタロウを引かせ、銃を上に構える。
真っ暗なその天井へはなった、

「散弾!!」

ぱぁんっ、という破裂音が響く。
スキンクは落ちてこなくなったが、代わりに手のひらサイズのダンプティがたくさん落ちてきた。

「なんだ……?」

ダンプティたちは3人を見て、何かを相談すると一斉に魔法を唱える。

***

「キレイですね」
「あぁ、毎年仕事のために立ち寄るが、
ここの花火は毎年目を奪われる。素晴らしいものだ」
「……そういえばカナトさんって、ジンさんとはいつから?」
「一年ほど前に、ダンジョンで出会った。
不本意な出会い方ではあったが、ある意味運命だろう」
「不本意?」
「ディメジョン空間という場所を聞いたことは?」
「あります。たしか、空間の平行線上にもう一つ存在する異空間で、時々行方不明者が出ているとか」
「私とジンはそこでであった」
「脱出した!?」
「あぁ、死にかけはしたが、ジンとはそれ以来だな」

運命的ではあるがある意味悲惨だ。
ディメンション空間の存在はある程度知られはして居るものの、
帰ってきた冒険者の話はあまり聞かない。
話があるということは帰還者がいると考えていたものの、彼らがそうなのか。

「ジンは私と出会う前、ギルド評議会管轄の治安維持部隊へ身を置いていたようだが、現在では、その繋がりも薄い。
時々裏で何かをしているみたいだがな」
「……?」
「帰る場所がないやつを見ていると、自分が幸せに見えてくるぐらいだ。今は様子を見ている」
「聞かせてもらえませんか?」
「……ファーイーストの国境付近にあったジンの故郷は、同じファーイーストの豪族によって潰された」
「……!?」
「アクリポリスとは違い、ファーイーストは伝承や言い伝えが色濃く残る土地でもある。
その中の一つに、アークタイタニアの話があり、連中は我々アークタイタニアへ目を付けた」
「……」
「ジンの故郷には、町を納める貴族が居たらしい……。
彼らもまた、我々と堕天でありアークタイタニアだった」
「ちょっと待ってください。どういうことですか?」
「自らの利権を、利益を得るため。豪族は願いを叶えるとされるアークタイタニアの翼を手に入れようとした……。
我々の翼に、そんな力がないとしっていながら……」

アークタイタニアの翼。
確かにタイタニアは信頼の証として、自らの羽の一枚を譲ることはある。
しかしまさかそれが商売として利用されているなど、考えたくもない。

「治安維持部隊へ加入する際、ジンはファーイーストへ帰るか。冒険者になるかの選択を迫られたと言っていた。
当時まだ15歳前後の奴は、故郷へ戻りたいとも考えたようだが、この時治安維持部隊は、
ジンとともに生き残った月光花さんの両親が、不法入国者であると嘘をついたらしい」
「……」
「つまり治安時部隊は、ジンが自分の故郷を恨むことを望まず、
尚且つ、自分の身を守るためのスキルを習得させてくれた場でもある。現在は、ランク制度もあり、首輪を外されているとは言っているがな。
もしジンが、迷わずファーイーストに帰っていれば、生き残りとして殺されていたことは間違いない」

なら、ジンがカナトと一緒にいるのは……。

「カナトさんは、どうしてジンさんと?」
「それは以前マイマイですでに話したが?」

そうだった。
こんな明確な事情があるなら、確かにジンはカナトを裏切らないだろう。
もし裏切るならば、ジンは自分の故郷を潰した連中と、同じになってしまうのだから……。
そんな思いで、クオンは湖畔の湖に映る花火を眺める。
反射した様々な色の光はキラキラと水の光に移し、彼らを染めていた。

「………カナトさんは、ドミニオンの事をどう思いますか?」
「? ハク殿のことか?」
「いえ、タイタニアとして……」
「……私自身が偏見がないと言っても説得力はないが、
物心がつく以前から、此処にいたので、種族間での特別な思いは無い。
傭兵時代から様々な種族の同職をみてきたのもあり、害を与えないのであれば戦友ともいえるだろう」
「……」
「クオ殿は何か気持ちの問題でも……?」
「僕は……」

クオンが何か言おうと顔をあげた時、突然東の方角から建物が崩壊する様な轟音が聞こえた。
何が起こったのかと思いそちらを見上げると、スペクターのような姿をした巨大な敵が、
タイニーアイランドを両断する崖を挟みぬっと現れた。

「なんだあれは!?」

でたぞーという叫びが聞こえ、理解。
カナトが背中の剣を抜き、クオンと共に崖の反対側へ飛び立つ。
すると海岸沿いにハクをおぶって逃げてくる、ジンとコタロウを見つけた。

「おい、ジン! 何してる!」
「しらねーよ! あいつなのか?」
「おそらく、さっさと準備しろ!」
「わかってるよ!」

ジンはそういって、泣き疲れ眠ってしまったハクを岩陰に隠し、
コタロウから光砲・エンジェルハイロゥを受け取る。

「いっちょいくか! カナ!」
「スタイルチェンジ・ソード!、ジョーカーディレイキャンセル!」

カナトが飛び立つ。
だが、巨大すぎてどこを狙えばいいか分からない。
ジンはそれを見越し、ハイロウへ装填、炸裂弾を打ち込んだ。
だが、ふわりと衝撃を受けただけで手応えがない。

「くっそ、やりづらいな」

熱源を探そうと駄目元でサーモスコープを覗くと、巨大である割に、
熱源がバラてていることがわかった、先ほどのダンプティが協働で動かしているのか。

「カナ! 布を破れ!」

ジンの指示通り、カナトがスペクターを覆う布を豪快に剣で破る。
敵の胴体が出てくるかと思ったが中身は空っぽだった。
代わりに各関節部に小さなダンプティが姿を見せる。

「OK、カナ、離れてろよ!!
可愛いのは分かるが、ちょっと寝ててくれな!」

そう言ってジンが腰のを落とす、反動は大きいが自分なら平気だ。

「インパクトショット!!」

どんっと大砲のような音が響く。
長距離用催涙弾だ。
5秒後に破裂するので距離を測れば当てることはできる。
命中し、白い煙が空中に散った。
ダンプティがたちは催涙弾によって涙が止まらずゆかにボロボロと落ちて行く。

「よっしゃ!」

カナトが即座にダンプティを捕まえようと動くが、
臆病な彼らはこちらを見た瞬間ジグザグに走り草むらへ逃げ込んでしまった。

「ダンプティのイタズラか、人騒がせな……」
「おつかれさん」

「ん…… お化けどこ……?」
「お化けはジンさんがやっつけてくれたよ」
「コタ、シロ、おばけって?」
「くお、お化け屋敷いったんだ! こわくなかったぞ!」
「え? お化け屋敷?」

キョトンとするクオン。
ジンはその様子をみて、ハイロゥの安全装置を入れると、

「そうですよー。ハクさん全然怖がってなかったし」
「それ以前にお化け屋敷なんてもの、ここにはないはずだが?」
「は?」

カナトの言葉にジンが首を傾げる。
振り向けばお化け屋敷と言われていた祠は、敵の出現でぼろぼろに壊され跡形もない。

「あれ? でも女の子に案内されて……、お化け役の人も居たし……」
「また女性を引っ掛けたのか? 貴様……」
「ちげーよ! 誤解すんな!」

「へへっ、お化けなんてへっちゃらだぜ!」
「本当にお化け屋敷ってないの? クオ」
「うん、パンフレットにもそんなのないよ?」

「寝ぼけて居たんじゃないのか?」
「そ、そんなことは……ない。が」

あの子と始めてあった時の違和感と、
近づいてきた時の気配のなさをおもいだし、ジンの背筋はぞっとひえた。

「どうした?」
「いや、何でもない……」

ダンプティのいたずらだと思うことにした。

「ジンさん、カナトさん! お仕事お疲れ様です!」
「あぁ、コタロウさん。ありがとうございます!」
「あの、お仕事がおわったなたお暇ですよね!」
「え、まぁ……」
「あそこで星集めをやってるみたいなので、一緒に集めてもらえませんか! ついでにお化け探しも!」
「え"」
「度胸試しなら、面白そうだ」
「カナト……お前実は遊びたかったの?」
「仕事は終わったからな……」

毎度振り回されている気がするが、確かに仕事は終わった。

「ジンさん早く早く!」

そう言って手を引いてくれるコタロウに、ジンは過去の自分重ねる。
かつて自分も、こうして夏の夜を楽しんだ。

「なら、誰が一番集められるか競争だ!」
「うん。集めたらみんなであげましょう!」

そう言って、彼らは世がふけるまで夏を楽しむ。
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本編 | 【2012-08-09(Thu) 03:46:07】 | Trackback:(0) | Comments:(0)
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